「日用品」や「食料」を自分で買わず、毎回私の夫に頼む義母。月に「5万円」はかかっているのですが、私から請求してもいいでしょうか…?
義理の親が食費などの生活費を頼ってくる状況に悩んでいる、という方もいるかもしれません。物価高が続く中、月5万円もの出費になれば、家計に大きな影響を与える可能性があります。   本記事では、義理の母が経済的に頼ってくる場合、どのように対応したらよいのかについてまとめました。

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義母の生活費を負担する義務はある?

民法第877条により、直系血族および兄弟姉妹の間には互いに扶養をする義務があります。義母の子である夫には扶養義務があることになるでしょう。ただし、この扶養義務は、子どもに経済的な余裕がある場合、親が経済的に困窮している場合にあてはまると考えられます。
 
扶養義務は絶対的ではなく、子どもが経済的に余裕がない場合や、親が経済的に自立しており、かつ、生活に困っていない場合などは必ずしも果たす必要はないでしょう。
 

義母が買い物を依頼する背景とは

義母が買い物に行かず、息子である夫に頼む理由として考えられるのは、以下の通りです。
 
ひとつは高齢や健康上の問題によって、自力での買い物が困難になっているという身体的な制限があるケースです。交通手段の不足、例えば車の運転ができない、公共交通機関の利用が難しいなどの理由も考えられます。
 
そのほか、自身の収入が限られているため、息子に頼らざるを得ないといった経済的な理由も一因かもしれません。また、息子とのかかわりを求めていたり、依存心が強くなっているという心理的な理由も考えられるでしょう。
 

高齢者の平均的な支出額

表1に、総務省統計局発表の「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」より、無職の65歳以上の夫婦のみと単身世帯における、1ヶ月当たりの食費、家具・家事用品、諸雑費の金額をまとめました。
 
表1

65歳以上の無職世帯 夫婦のみ 単身世帯
食費 7万2930円 4万103円
家具・家事用品 1万477円 5923円
諸雑費 1万9835円 1万3803円