最近は「冬の暖機運転」がいらない時代って本当?「8km乗らないとエンジンが温まらない」と聞いたけど、近場乗りでは負荷がかかるのでしょうか?「悪い乗り方」についても解説
エンジンを始動してすぐに走りだすと車のコンディションが悪くなるので、一定時間アイドリングをする「暖機運転」が、かつては冬の常識でした。しかし、現在では車の性能が向上し、「暖機運転」が不要の車が多くなっています。   一方で、「8キロメートル乗らないとエンジンが温まらない」といわれるのはどういうことなのでしょうか? 車の乗り方とコンディションについて解説します。

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暖機運転が必要な条件

かつて、冬になると毎日「暖機運転」をしていたドライバーは多いのではないでしょうか。金属や各部のオイルを温めるためにしていたことですが、トヨタ自動車株式会社ではQ&Aページに「暖機運転は必要ありません」と記載しています。
 
現在、暖機運転が必要とされるのは、ガソリン車において次の条件下です。

●真冬
●寒冷地

暖機運転する場合でも、数十秒あれば十分とされています。ハイブリッド車では暖機運転は不要です。
 

エンジンが温まるまでの走行距離

エンジンを温めるために暖機運転は不要でも、十分な走行距離を確保することは必要です。
 
多くのメーカーでは、短距離走行の基準として「1回の走行距離が8キロメートル以内」と定めています。これを下回ると「シビアコンディション」と呼ばれます。シビアコンディションで運転すると部品やオイルなどの劣化が早まり、車の状態を悪化させることにつながるのです。
 

どんな乗り方がシビアコンディションにあたるのか

車の「悪い乗り方」であるシビアコンディションは、短距離走行に限りません。走行距離の30%のうち、以下のいずれかの条件が当てはまる場合は、シビアコンディションに該当します。

●短距離走行の繰り返し
●過走行
●悪路(凹凸路、砂利道、雪道、未舗装路)
●登降坂路
●高地
●長時間のアイドリング
●多頻度の低速走行