50代の母が「主婦年金廃止」を恐れて、専業主婦をやめ「オフィス清掃員」として働くそうです。専業主婦だった母でも稼げるのでしょうか…?
ある程度年齢を重ねると、老後に対する不安が大きくなる方は少なくないでしょう。年金など、老後の収入に対して不安を覚える方もいるはずです。専業主婦(主夫)をしていて、外で働いた経験がなくても、状況次第では働く必要性を感じる場合もあります。   そこで、本記事では主婦(主夫)年金のほか、今回の事例において元専業主婦がオフィス清掃員として働くことについても解説します。

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主婦(主夫)年金とは

主婦(主夫)年金とは、公的年金として第3号被保険者が受給できる国民年金のことです。
 
国民年金における被保険者は第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者の3種類に分かれています。第1号被保険者の対象は20歳以上60歳未満の自営業者や学生、無職の方などです。第2号被保険者の対象になるのは70歳未満の会社員や公務員などであり、国民年金のほかに厚生年金に加入できます。主婦(主夫)など、第2号被保険者に扶養される人が対象となるのが第3号被保険者です。
 
なお、日本年金機構によると、第3号被保険者に該当するには、以下の条件を満たしている必要があります。

●20歳以上60歳未満
●第2号被保険者に扶養されている配偶者
●年収が130万円未満であり、かつ、配偶者の年収の2分の1未満

特に収入面などが上記の条件に当てはまっていれば、専業主婦(主夫)だけでなく、アルバイト勤務者なども第3号被保険者に該当します。
 
第1号被保険者と第3号被保険者は厚生年金が受け取れず、国民年金のみを受け取れる点では同じです。しかし、第1号被保険者は国民年金の保険料を納める必要があるのに対し、第3号被保険者は自分で納める必要がない点が異なります。これが理由のひとつとなり、第3号被保険者制度、つまりは主婦(主夫)年金の廃止が検討されているのです。
 

元専業主婦でもオフィス清掃員として働ける?