「テレビCM」を作るにはいくらかかるの? 広告枠の価格や視聴率との関係についても解説
テレビCMの広告枠は、テレビ局の収益構造において最も重要な要素の一つです。この広告枠の価格は、番組の視聴率によって大きく左右されます。視聴率が高いほど、広告主にとってその枠の価値が上がり、広告単価も高騰します。一方で、視聴率が低迷すると広告単価も下がり、収益に大きな影響を与えるのです。   本記事では、視聴率と広告単価の関係を解説しながら、テレビ広告の仕組みとその背景を探ります。

視聴率と広告単価の密接な関係

視聴率とは、特定の番組がどれだけの視聴者に見られているかを示す指標です。通常、テレビCMの広告単価は、視聴率を含む複数の要因に基づいて決定されます。視聴率は重要な要素ですが、GRP(グロス・レーティング・ポイント)とパーコストも考慮されます。
 
例えば、視聴率が10%の番組と15%の番組があった場合、15%の番組は広告主にとってより多くの視聴者にリーチできる可能性が高くなります。このため、テレビ局は視聴率の高い時間帯、いわゆるプライムタイム(19時から23時)に高い広告単価を設定するのが一般的です。
 

CMの作成費用

広告単価は視聴率によって大きく変動します。株式会社テレビ朝日によると民放キー局での15秒CMの放映費用は、1回あたり75万円からとされており、これが視聴率の高いゴールデンタイムに放送される場合、さらに高騰することがあります。
 
また、テレビCMの作成費用の相場は、タレントのキャスティング費用を覗いた金額で300~600万円程度だといわれています。有名なタレントを起用すると1000万円以上かかることもあり、非常に高額なことがわかるでしょう。
 
一方、地方テレビ局(ローカル局)での15秒CMの放映費用は、タイムCMが5万円から、スポットCMが3万円から15万円程度とされており、キー局と比較すると手頃な価格で広告を出稿できる場合があります。ただし、実際の費用は放送エリアや時間帯、曜日などさまざまな要素によって変動します。
 

テレビ局の収益構造と広告戦略