
▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
年収130万だと、手取り収入はいくら?
厚生労働省が令和4年に公表した「パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」によると、無期・有期雇用パート勤務への就業調整をした女性の半数以上(無期雇用で約60%、有期雇用で約55%)が、理由を「年収130万円を超えると配偶者の健康保険・厚生年金保険の被扶養者からはずれ、自分で加入しなければならなくなるから」と回答しました。
40代以上で年収130万円(月収約10万8333円、ボーナスなし)では、扶養家族から外れて自身で社会保険に加入するため、手取り額は年間で約22万円少なくなります。内訳を試算してみましょう。
<試算式>
・年収130万円-(厚生年金保険料12万780円+健康保険7万6428円+雇用保険7800円+所得税3200円+住民税1万6400円)=手取り見込み額107万7892円
(復興税・調整控除などを除外しています)
厚生労働省は2024年12月に、年収106万円の要件を取り除き、労働時間が週20時間以上では年収にかかわらず社会保険の加入対象とする方針(学生は対象外)を発表しました。年収130万円未満に抑えて働いていた人にも影響が出る可能性があります。
共働き世帯と専業主婦世帯との手取り見込み額の差はいくら?
総務省「家計調査」の2023年調査では、夫婦共働き世帯の実収入平均額は月額約69万2685円(年収約831万円)、専業主婦世帯の実収入平均額は月額約52万9445円(年収約635万円)で、月額では約16万円・年収では約195万円の収入差がありました。
それでは、40代以上世帯で年収が同じくらい(830万円)の場合、共働き世帯・専業主婦世帯の手取り収入見込み額の差はいくらになるのか、試算して表にまとめました(図表1)。
図表1
共働き世帯 | 専業主婦世帯 | ||
---|---|---|---|
年収 | 夫(700万円) | 妻(130万円) | 夫(830万円・妻0円) |
厚生年金保険料 | 64万7820円 | 12万780円 | 71万3700円 |
健康保険料 | 40万9932円 | 7万6428円 | 47万2464円 |
雇用保険料 | 4万2000円 | 7800円 | 4万9800円 |
所得税 | 29万6500円 | 3200円 | 42万7300円 |
住民税 | 37万2000円 | 1万6400円 | 44万2400円 |
手取り見込み額 | 522万8048円 | 107万7892円 | 618万7936円 |
世帯での手取り額 | 630万5940円 | 618万7936円 |