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富裕層や準富裕層とは?
実のところ、富裕層という言葉に普遍的な定義は存在しません。なお、準富裕層においても同様です。そのため、富裕層や準富裕層と定義する基準はその時々で異なります。端的にいえば、発信者次第といえるでしょう。
株式会社野村総合研究所では、日本における純金融資産保有額別の世帯数や資産規模などを継続的に調査しています。その中で、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の階層を富裕層と定義しています。なお、準富裕層の場合は5000万円以上1億円未満です。
あくまで、定義の基準となるのは資産保有額であるため、年収は関与しません。極論ですが、無収入であっても5000万円以上1億円未満の純金融資産保有額を持っている場合、準富裕層に該当します。
また、5億円以上の純金融資産保有額を持つ階層は超富裕層、3000万円以上5000万円未満はアッパーマス層、3000万円未満はマス層と定義しています。
なお、純金融資産保有額とは預貯金や株式、債券、投資信託、生命保険、年金保険などの世帯として保有している金融資産の合計額から、借り入れなどの負債額を差し引いたものです。
例えば、総資産額が1億円であっても、不動産の借り入れなどで1000万円の負債がある場合は純金融資産保有額が9000万円となり、この世帯は準富裕層に該当します。
富裕層や準富裕層の数や割合
同調査によると、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満、つまり富裕層に該当する世帯数は139.5万世帯とされています。準富裕層に該当する、純金融資産保有額が5000万円以上1億円未満の世帯数は325.4万世帯です。
なお、超富裕層の世帯数は9万世帯、アッパーマス層が726.3万世帯、マス層は4213.2万世帯です。
調査結果から、富裕層に該当する世帯の割合は全体の約2.5%であり、準富裕層は約6%、超富裕層は約0.1%であることがわかりました。つまり、5000万円以上の純金融資産保有額を持つ世帯の割合は全体の約8.6%となります。