
▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
定年後のアルバイトで月10万円の収入を得るには
定年後は再雇用を希望せず、アルバイトで収入を得ることを考える人もいるでしょう。月10万円ほど稼ぎたい場合、どのくらい働く必要があるのでしょうか。シニアが定年後に新しい仕事を探す際は、経験やスキルを生かせるか否かにもよりますが、最低賃金からスタートする可能性がある点に注意が必要です。
厚生労働省の「地域別最低賃金の全国一覧」によると、都道府県の令和6年度地域別最低賃金は全国加重平均額で1055円です。各都道府県の最低時給は951円~1163円と、地域によって差があります。
月10万円を稼ぐには、平均的な最低時給(1055円)の場合、月に95時間働く必要があります。4週に分けると週に23~24時間です。
例えば「8時間労働を週3日」「5時間前後の労働を週5日」といったペースで働ければ、月10万円を稼げると期待できます。現役時代のように毎日長時間労働をしなければならないといったことはないので、定年後も無理なく働き続けられるでしょう。
老後にもらえる年金は月13万円……。夫婦二人暮らしでどれくらい不足する?
そもそも老後にもらえる月13万円の年金で生活できるのでしょうか。総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における消費支出は25万959円であるとのことです。
平均的な生活費で計算すると、月13万円の年金だけでは、毎月12万959円の不足が生じることが分かります。仮にアルバイトで月10万円の収入が得られたとしても、毎月2万959円不足します。
アルバイト収入を生活費の足しにする場合は、家計収支にどれほどの不足が生じるかを確認して、収入の目安を決めるとよいでしょう。また不足分を賄えるだけの十分な貯金があるかも重要なポイントです。