
▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
高齢者世帯の貯蓄状況
総務省統計局が実施した家計調査によると、世帯主が65歳以上の2人以上世帯のうち、貯蓄額が1000万円以上の世帯の割合は62.7%となっており、1000万円以上の老後貯蓄がある世帯が半数以上であることが分かります。
なお、貯蓄額の平均値は2462万円ですが、貯蓄保有世帯の中央値は1604万円です。貯蓄保有世帯とは、貯蓄が0の世帯を除いた世帯、つまり貯蓄がある世帯のことです。平均値と中央値に大きな差があることから、世帯間の貯蓄額にも大きな差があることが分かります。
老後に向けた資産形成方法
「老後2000万円問題」という言葉もありますが、老後に必要な資産額は人によって異なります。老後2000万円問題は、あくまでもモデルケースを想定したうえでの試算であり、老後における支出額は人によって違うからです。
平均額や想定よりも支出額が抑えられており、節約できているならば、一般的に必要とされる老後資金よりも少ない金額でも問題ない可能性もあるでしょう。そのため、一度自身の老後における支出額を試算してみることをおすすめします。
現状の資産で老後の生活に不安が残る場合、何らかの方法で資産形成を行う必要があるでしょう。資産形成を行う方法はさまざまですが、基本的には貯蓄型と投資型の2種類に分類されます。
貯蓄型に代表される資産形成方法は、普通預金や定期預金が考えられます。金利が低く、お金を増やすという意味では効果が薄いものの、元本保証がある点が貯蓄型の大きな特徴といえます。始めやすいという点もメリットの1つでしょう。資産形成の第一歩として利用されることも多いようです。
特に普通預金は、お金の流動性が高く自由に引き出せるため、大きな支出に対応しやすい側面もあります。生活に対する予備費として活用するなら、普通預金が向いていると考えられます。投資型の資産形成方法を、以下にまとめました。