
▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
60歳以降も働く人は多い
人生100年時代といわれる昨今、定年退職後も仕事を続ける人も少なくありません。内閣府の「令和5年版高齢社会白書」によると、令和4年における高齢者の就業率は以下の通りです。
●60~64歳:73.0%
●65~69歳:50.8%
●70~74歳:33.5%
●75歳以上:11.0%
同調査で60歳以上男性の就業状況を見てみると、60~64歳で83.9%、65~69歳で61.0%となっており、定年退職後も仕事を続けている人が多いようです。
また、仕事で収入を得ている60歳以上の人のうち約4割が、「働けるうちはいつまでも働きたい」と回答しています。さらに、「70歳またはそれ以上になっても働きたい」と回答した人も含めると、約9割が就業意欲を持っていることが分かりました。
60歳以降で転職している人はどのくらい?
定年を迎えたあとも、同じ職場で再雇用されるケースは少なくないですが、給与は下がる傾向にあります。仕事内容はそれほど変わらないのに「月給が10万円も下がる」など、大幅に減給される場合は、転職を考える人もいるでしょう。
厚生労働省の「令和5年 雇用動向調査結果の概要」によると、60~64歳の転職入職率は男性で13.5%、女性で7.6%です。さらに65歳以上の場合は、男性で12.6%、女性で6.6%となっています。
なお、男性の転職入職率は、19歳以下が最も高く16.6%です。女性の転職入職率は、25~29歳の19.1%が最も多くなっています。数値的に見た場合、60歳以降の転職は決して難しくないといえるでしょう。
転職入職率を就業形態別に見ると、男性の場合、パート労働者は60~64歳で28.5%、65~69歳では19.7%となっています。一般労働者はそれぞれ10.8%と6.7%のため、転職後はパートで働く人の方が多いことが分かります。
定年後は、転職によって収入を上げたり、現状を維持できたりするわけではないため、注意してください。