長期投資はなぜ「リスク」を「軽減」できるのか? 投資初心者向けに「ドルコスト平均法」を解説
長期積立投資は、株式や投資信託の価格変動リスクを和らげる効果的な投資手法です。一括投資では、高値で購入してしまうリスクがありますが、積立投資ならば時間をかけて購入価格を平均化できます。   さらに「ドルコスト平均法」を活用することで、平均購入単価を下げ、価格変動に強い運用が可能になります。この記事では、長期積立投資のメリットとドルコスト平均法の仕組みを詳しく解説し、効率的な資産運用の方法をお伝えします。

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長期積立投資のメリット 長期にわたって購入すると高値掴みをするリスクが減る

まず、長期積立投資のメリットを説明したいと思います。一括投資、すなわち、一度に大量のインデックス・ファンドを購入し長期保有をすると、時期によっては株価の高いときに買ってしまうリスクがあります。
 
※比率①はリーマン・ショック直前の最高値を100%に見立てときの割合、比率②はリーマン・ショックによる最安値を100%に見立てたときの割合を示しています。
 
S&P500

日付 指数 比率① 比率② 備考
1 2007年
10月9日
1565.15 100% 231% リーマン・ショック直前の最高値
2 2009年
3月9日
676.53 43% 100% リーマン・ショックによる最安値
3 2013年
3月28日
1569.19 100% 231% リーマン・ショック後、①の最高値を初めて上回った日
4 2017年
10月9日
2544.73 163% 376% ①の最高値から10年後

(investing.comによる)
 
①の時点でインデックス・ファンドを一括購入した場合、リーマン・ショックによって暴落したインデックスが当初の買値まで回復するまでには、約5年半(2007年10月9日から2013年3月28日まで)かかっています。
 
もし、ファンドの購入後にこのような株価の暴落があった場合は「果たして株価は本当に回復するだろうか」という不安を抱えたまま過ごすことになります。
 
その場合は一括投資をせずに、①の時点から毎月一定額ずつ積み立てる形でファンドを購入していきましょう。
 
株価は下がっていくので、安い価格で購入をすることができ、積み立てた期間の購入単価は、平均すると①の時点と比べて安くなります。その場合、③の時点より前に積立投資の平均購入価格を回復することが可能です。
 
積立投資は一括投資と比べて時間的効率が良く、「株価が回復するだろうか」という不安に悩まされる期間も短くなります。また、もし積立投資開始後に、株価が上昇したら、その場合は高くすることが可能なので、一定期間が経過してから売却して、利益を得ればよいのです。
 

ドルコスト平均法を使うことで、さらに長期積立投資のメリットが大きくなる