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投資信託のメリットを最大限に生かすには長期保有が肝心
投資信託は複数の銘柄に投資できるので、銘柄や特定の業界のリスクを分散させる機能があります。それを突き詰めて全世界株式に投資すれば、銘柄や特定の業界のリスクだけでなく、国という地域のリスクも分散させることができます。
それに対し、長期積立投資を行うことは、時間のリスクを分散させることになります。具体的には、10年以上の長期積立を行うこと、そして、積立期間中は売却をせず、できる限り長期保有することがポイントです。
「長期投資」とは、長期にわたって株式や投資信託、その他の資産に投資をすることをいいます。時間により株価は上下しますが、一番気を付けるべきことは、株価のピークに大量の株式を購入することです。
その場合、あとになって「失敗した」「こんなことをしなければよかった」と思ってしまいます。
そもそも投資を行う際の問題点は、誰も明日の株価がどうなるか分からないことです。投資信託は株式の集合体なので、時間のリスクは株式と同じです。たとえ全世界株式のインデックス・ファンドを購入して、地域のリスクを分散しても、時間とともに上下する株価のリスクを和らげることにはなりません。
その対策として長期保有をすることで、時間のリスクを分散し、株価の極端な動きを和らげることができるのです。
ここで、それぞれ米国と日本の代表的なインデックスである「S&P500」および「日経平均株価」について、リーマン・ショック直前の最高値から10 年間の株価の動きを見てみましょう(手数料・税金は考慮していません)。
すると、回復の度合いに差はあっても、両者とも 10 年後には株価が上昇していることが分かります。
※比率①はリーマン・ショック直前の最高値を100%に見立てときの割合、比率②はリーマン・ショックによる最安値を100%に見立てたときの割合を示しています。
S&P500
日付 | 指数 | 比率① | 比率② | 備考 |
---|---|---|---|---|
2007年10月9日 | 1565.15 | 100% | 231% | リーマン・ショック直前の最高値 |
2009年3月9日 | 676.53 | 43% | 100% | リーマン・ショックによる最安値 |
2017年10月9日 | 2544.73 | 163% | 376% | リーマン・ショック直前の最高値から10年後 |