「iDeCo」と「NISA」って結局どっちを始めるべきかわかりません……。そもそもどのような違いがあるの?
2024年から大きく制度が変わったNISA。2023年までのNISAと区別する意味も込めて、「新NISA」とも呼ばれています(ここでは新NISAもNISAと呼びます)。   NISAは、株式や投資信託を売却したときの利益が非課税で受け取れます。また、配当金や普通分配金も非課税で受け取れます。つまりNISAは「運用益に対して税金が掛からない」のが特徴です。   運用益に対して税金が掛からない制度には、もう一つあります。iDeCo(個人型確定拠出年金)です。では、NISAとiDeCoはどのように違うのでしょうか。本稿ではポイントを絞って述べていきます。

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そもそもiDeCoとは?

iDeCoとは、国が設けた老後資金の準備制度の一つです。しかし、公的年金(国民年金・厚生年金)とは異なり、いわゆる「強制加入」ではなく、私的年金制度の一つです。つまり、iDeCoを利用するか否か、掛金の額、そして運用に至るまで、すべて自身の判断で行うものです。
 
特に運用には投資信託等、リスクを伴う選択肢も用意されています。つまり、投資で老後資金を準備する制度でもあるのです。
 

運用益に税金が掛からない……。では、その他の税金は?

iDeCoの場合、掛金は毎年の年末調整や確定申告で、小規模企業共済等掛金控除として申告ができます。つまり、その分、所得税や住民税が軽減する可能性があります。
 
例えば、iDeCoの掛金を毎月1万円と設定して、12ヶ月間拠出したとします。1万円×12ヶ月=12万円、所得を減らすことができ、その分税金が減る可能性があるのです。
 
一方NISAの場合、投資に充てる金額によって所得税や住民税が軽減することはありません。
 

受け取るときの税金は?