掛け持ちのアルバイト先を「近所同士」にして交通費を2ヶ所からもらっている息子。「交通費が多くもらえる」と喜んでいますが、問題ないのでしょうか?
アルバイトを掛け持ちする場合、通いやすさを考慮して勤務地があまり離れていない場所を選ぶ方もいるでしょう。その際、掛け持ちしていることを伝えていなければ、どちらの勤務先からも交通費を受け取れるケースがあります。   しかし、掛け持ちしている2ヶ所のアルバイト先から交通費を受け取っていると、あとから指摘を受ける可能性があるため注意が必要です。今回は、勤務先が近いアルバイト先2ヶ所から交通費を受け取ってもよいのかや、多く受け取るとどうなるのかなどについてご紹介します。

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アルバイトの掛け持ちで交通費を二重受け取りしてもよい?

アルバイトにかかる交通費の規定は、会社によって異なります。法律で明確に決まっているわけではないため、就業規則で確認しておいた方がよいでしょう。
 
また、二重で受け取るときは掛け持ちしているアルバイト先のどちらにも申告しておきましょう。無断で二重受け取りをしていると、もし会社の規定で二重受け取りが不可能だった場合にトラブルになる可能性があります。
 
交通費の受け取りをどちらかの会社に限定するように言われた場合は、指示通りにしましょう。あとで不正受給や過剰請求として会社から指摘されたり、信頼を失って関係が悪化する場合もあります。
 

解雇される可能性はある?

交通費を過剰に受給した場合、解雇される可能性はあります。実際、過去には通勤手当の不正受給を理由に解雇された判例もありました。
 
この判例では、自宅からの本当の通勤手段はバイクであるにもかかわらず電車で通勤するとして定期券代を請求し、合計200万円以上の通勤手当を不正受給したとして懲戒解雇されています。解雇を不服として裁判が起こされましたが、裁判でも以下の理由を基に解雇は適当であると判断されました。