娘が大学に合格しましたが、入学金や初年度の学費が予想以上に「高額」で驚いています。「奨学金」や「分割払い」など、支払いを無理なく済ませる方法はあるのでしょうか?
大学合格は喜ばしい出来事ですが、同時に入学金や初年度の学費といった出費の多さに驚く方も多いのではないでしょうか。高額な学費の負担を軽減するためには、「奨学金」や「分割払い」などの制度を活用することが大切です。   本記事では、無理なく支払いを済ませるための具体的な方法や注意点を詳しく解説します。家計に余裕を持たせながら、安心して新しい生活をスタートさせましょう。

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大学進学で初年度にかかる費用

大学進学時には、入学金だけでなく、初年度の学費や諸経費も加わり、想定以上の負担となることが多いです。図表1は、文部科学省による令和3年度の初年度にかかる費用の平均です。
 
図表1

国立 公立 私立
入学金 28万2000円 39万1305円 24万5951円
授業料 53万5800円 53万6363円 93万943円
施設設備費 18万186円
合計 81万7800円 92万7668円 135万7080円

文部科学省「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査」より筆者作成
 
初年度はこれらを一括で支払う場合が多く、私立となると合計で100万円以上が必要になります。予想外の出費に対応するには、計画的な資金準備や制度の活用が欠かせないでしょう。
 

支払いを無理なく済ませる方法

大学の入学金や学費は高額で、家計にとって大きな負担となることがあります。しかし、「奨学金」や「分割払い」、「教育ローン」などの制度を活用すれば、無理なく支払いを進めることが可能です。ここでは、それぞれの方法の特徴や注意点について簡潔にご紹介します。
 

奨学金の活用

奨学金は、進学費用をサポートするための代表的な制度です。以下の種類があります。
 
・日本学生支援機構(JASSO)の奨学金
日本学生支援機構の奨学金は多くの学生が利用している公的な支援制度で、給付型奨学金(返済不要)と貸与型奨学金(返済必要)があります。貸与型には、無利子タイプ(第一種)と利子付きタイプ(第二種)があり、返済計画に応じて選択できます。
 
・大学独自の奨学金
多くの大学が、成績優秀者や経済的支援が必要な学生向けに独自の奨学金を提供しています。これらは返済不要な場合が多いため、必ず確認しておきましょう。
 
・自治体や民間団体の奨学金
地域の自治体や企業、財団が提供する奨学金も選択肢の一つです。条件や金額は多様なので、複数を比較してみることをおすすめします。
 

分割払いや延納制度の利用