老後は年金だけでは生活できないと聞くのですが、夫婦で「月20万円」もらえれば生活できますよね?
定年退職後は、年金がおもな収入源となりますが、それだけでは生活できないと聞いて心配になる方もいるでしょう。現役時代の働き方や保険料の納付状況、加入する年金などによって実際にもらえる年金額は各家庭で異なります。例えば夫婦で年金を月20万円もらえれば、問題なく生活できるのでしょうか。   今回は、老後に年金以外の収入がなくても生活できている人の割合や、夫婦で月20万円あれば生活できるかについて調べてみました。いざというときの備えが必要な理由もご紹介しますので参考にしてください。

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老後に年金以外の収入がなくても生活できている人はどのくらいいる?

将来もらえる年金額には個人差があり、誰もが年金だけで生活できるわけではありません。厚生労働省の「2023(令和5)年国民生活基礎調査の概況」によると、公的年金・恩給を受給している高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合は以下の通りです。
 

・100%:41.7%
・80~100%未満:17.9%
・60~80%未満:13.9%
・40~60%未満:13.2%
・20~40%未満:9.3%
・20%未満:4.0%

 
また、高齢者世帯の生活意識の状況については以下の通りです。
 

・大変苦しい:26.4%
・やや苦しい:32.6%
・普通:36.7%
・ややゆとりがある:3.9%
・大変ゆとりがある:0.4%

 
「老後は年金だけで生活できない」と聞くことがありますが、同調査からも年金以外の収入がなくても生活できている高齢者は41.7%で、6割近くの世帯は年金だけで生活できていないことが分かります。
 
老後生活で、経済的に苦しいと感じている世帯は全体の59.0%で、半数以上の高齢者世帯は老後生活において経済的な課題に直面しているといえるでしょう。
 

夫婦で年金を月20万円もらえれば生活できる?