新NISA開始から1年! 運用の中心となる「投資信託」って、そもそもどのような投資商品なのでしょうか?
2024年1月から「新NISA」が始まり、1年が経過しました。NISAのときと同様、新NISAでも運用の対象の中心は投資信託です。   さらに新NISAだけでなく、同じ節税商品というiDeCoでの資産運用も投資信託が中心となっています。資産運用において、投資信託は今や欠くべからざる存在ということができます。   この記事では、投資信託の仕組みと運用の方法について、基本的な解説をしたいと思います。

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株式投資のリスク

投資信託の運用対象は、例えば株式、債券、金などの貴金属があります。なかでも主要な投資対象先は株式といえます。
 
事実、金融庁が2017年に公開した資料によれば、公募投資信託のうち株式に関係するものは90%以上を占めています。ここでは投資信託の仕組みを解説するに当たり、株式投資との類似点、相違点の比較を行いたいと思います。
 
株式投資は、市場に上場されている株式を売買して、キャピタル・ゲインやインカム・ゲインを狙います。「キャピタル・ゲイン」とは株式を売却して得られる売却益をいい、「インカム・ゲイン」とは株式を売却しなくても得られる、配当金や分配金のことをいいます。
 
株式投資とは基本的に、会社の株式を1社ごとに買って投資することです。そのため購入時は、市場に上場されている無数の会社の株式の中から、1社を選ばなければなりません。
 
しかし、1社に集中して投資をすると、分散投資ができないことになります。自力で複数社に投資して自分なりの管理をすることはできますが、管理の手間を考えると現実的ではありません。
 
投資した当時はどんな優良会社であっても、将来どうなるかは分かりません。投資した会社の業績が向上すれば株価も上昇するかもしれませんが、経営に失敗したり、不況によって業績が低迷したりすれば、株価が下落するリスクがあります。
 
また、市場全体が上昇傾向にあっても、投資した株価は大きく下落するリスクがあります。さらに、その会社が倒産すれば、株価はゼロになります。
 

リスク分散の手段としての投資信託