
▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
自衛隊の階級
自衛隊には、全部で16の階級があります。自衛隊のホームページを基に階級の陸・海・空共通の呼称を表したものが表1です。
表1
※防衛省・自衛隊「自衛官の階級」を基に筆者作成
「幹部」と聞くと、一般的な企業でいう役員クラスを思い浮かべる人もいるかもしれません。それぞれの階級が何名くらいいるかはともかく、自衛隊の階級のうち半分は「幹部」であることが表から分かります。
自衛隊の給与の仕組み
自衛隊の給与は、俸給と呼ばれる一般的な基本給や、通勤手当や扶養手当などに加え、自衛隊独自の手当として場合により「配置手当」「特殊勤務手当」が支給されます。配置手当や特殊勤務手当は、困難性や危険性のともなう職務や、勤務条件が特殊な配置につく場合に付与されるものです。
このほかにも、現物支給として制服などの無料支給もしくは貸与や自衛隊病院などで自己負担なく受診できることなどが挙げられます。また、退職金も支給されます。
駐屯地内に居住した場合は家賃や水道光熱費はかかりませんし、駐屯地内の食堂を利用すれば食費の負担もありません。そのようなことを考慮すると、一般的な生活費と比べても出費が少ないことも考えられます。
自衛隊の年収
実際に自衛隊はいくらくらいの給料をもらっているのか、計算してみましょう。
「防衛省の職員の給与等に関する法律」の別表第二に自衛官の俸給表が記載されています。自衛官の給与は、「階級」と階級がさらに細分化された「号俸」により決まります。例えば階級が同じ1佐でも、号俸が異なれば給与が異なるということです。号俸は資格や経験などが基になり決定します。
表2は、階級別に号俸が最も上位の場合の俸給とそれを基に計算した年収を表にしたものです。
表2
階級 | 俸給 | 年収 | |
---|---|---|---|
幹部 | 将 | 119万1000円 | 1429万2000円 |
将補 | 90万8000円 | 1089万6000円 | |
1佐 | 55万2600円 | 663万1200円 | |
2佐 | 49万5200円 | 594万2400円 | |
3佐 | 47万5200円 | 570万2400円 | |
1尉 | 45万1900円 | 542万2800円 | |
2尉 | 44万7000円 | 536万4000円 | |
3尉 | 44万5300円 | 534万3600円 | |
准尉 | 准尉 | 44万2800円 | 531万3600円 |
曹士 | 曹長 | 43万500円 | 516万6000円 |
1曹 | 41万5700円 | 498万8400円 | |
2曹 | 38万6200円 | 463万4400円 | |
3曹 | 32万3500円 | 388万2000円 | |
士長 | 28万5000円 | 342万円 | |
1士 | 25万3200円 | 303万8400円 | |
2士 | 24万8000円 | 297万6000円 |