新築のわが家は住宅ローン控除が「14万円」だったのに、数年前に建てた友人と「倍」くらい控除額が違う!? なぜこんなに控除金額が違うの? 理由を解説
住宅ローン控除は家計の大きな助けになる制度ですが、建築した時期や物件の種類によって控除額が大きく異なることがあります。中には、最近新築したばかりの自身と数年前に家を建てた友人とで倍くらい控除額が異なることも少なくありません。   理由の1つに、住宅ローン控除のルールは毎年のように見直しが行われているため、建築したタイミングによって受けられる恩恵が異なる点が挙げられます。   本記事では、住宅ローン控除の基本的な仕組みや、なぜこのような差が生まれるのかを解説します。

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住宅ローン控除の仕組みとは

住宅ローン控除(正式名称は「住宅借入金等特別控除」)は、年末の住宅ローン残高に一定の割合(控除率)をかけて算出された金額が所得税から差し引かれる制度です。基本的な計算式は以下の通りです。

・控除額=住宅ローンの年末残高×控除率

ただし、控除を受けられる住宅ローン残高の上限額や控除率、最大控除期間は、建物の種類(新築・中古・認定長期優良住宅など)や建築した年によって異なります。これが「控除額の差が生じる理由」の1つです。
 

なぜ友人と控除額が倍も違うのか?

住宅ローン控除の金額が、同じように住宅を購入した友人と大きく異なる場合に考えられるいくつかの理由を見てみましょう。
 

建築した年による違い

住宅ローン控除のルールは、毎年のように変わっています。
 
例えば、2021年に一般住宅を建てた場合、住宅ローン控除が適用される住宅ローンの年末残高の上限が4000万円、控除率が1.0%だったため、最大40万円の控除が受けられました。しかし、2024年に建てた場合、年末残高の上限は2000万円、控除率は0.7%ですので、最大でも控除額は14万円です。
 
このため、同じような金額の住宅ローンを組んでいても、受けられる控除額が大きく異なる場合も少なくありません。
 

住宅ローン残高の違い