
▼「生活保護」の受給要件とは? 親族への扶養照会は必須なの?
生活保護の仕組み
生活保護は、健康で文化的な最低限の生活を保障し、自立を助けるために定められた国の制度です。生活保護は国民の権利であるため、必要とする場合は誰でも申請できます。
厚生労働省によると、実際に支給される保護費は、「厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費」に「収入」が満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いて決まります。ここでいう収入には、給与や年金だけでなく、家族からの援助やそのほかの金銭的支援も含まれます。
例えば「68歳一人暮らしで、東京都区部などにお住まい」の場合は、厚生労働省が公開している「生活扶助基準額の例(令和5年10月1日現在)」によると、7万7980円が基準額となるようです。
生活扶助のほかに、必要に応じて医療扶助、住宅扶助なども支給されます。支給額の基準となる最低生活費は、お住まいの地区によっても異なります。詳細が知りたい方は、住んでいる地域を所管する福祉事務所へ相談してみてください。
息子からの5万円の援助はどう扱われるのか?
生活保護を受ける父親に、息子が毎月5万円を援助する場合は「父親の収入」と認定される場合があります。その結果、生活保護の支給額が減額もしくは打ち切りとなるかもしれません。
なお、5万円の援助が「仕送り」として定期的に行われている場合は収入としてカウントされますが、不定期の場合は収入に含まれないケースもあるようです。