70代の夫が死亡。亡くなるまで夫は「月15万円」の年金を受け取っていましたが、妻のわたしにはいくら「遺族年金」が入りますか?
遺族年金は、配偶者を亡くした方の家計を支援する重要な制度です。しかし、どのくらいの金額がもらえるのかを知らない人もいるのではないでしょうか。   本記事では、遺族年金の概要やもらえる金額について紹介します。老後を一人で暮らしていく際にかかる生活費も紹介するため、万が一の備えとして参考にしてください。

▼年金「月15万円」を受け取っていた夫が死亡。妻は「遺族年金」をいくら受け取れる?

遺族年金とは

遺族年金は、亡くなった方の遺族の生活を支援するために支給される年金制度です。国民年金または厚生年金の加入者が亡くなった場合、その方によって生計を維持されていた配偶者や子どもなどが受給対象者となります。
 
遺族年金には、国民年金から支給される「遺族基礎年金」と、厚生年金から支給される「遺族厚生年金」の2種類が存在します。今回、子どもは成人していて遺族基礎年金は受け取れず、遺族厚生年金のみを受け取ると仮定して見ていきましょう。
 

もらえる遺族年金の金額について

遺族厚生年金として支給される金額は、亡くなった方が受給していた「老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の金額」が基本です。65歳以降に支給される老齢厚生年金の報酬比例部分の額を基準に計算されるため、金額を確認するには、ねんきん定期便などで老齢厚生年金の報酬比例部分を確認するといいでしょう。
 
例えば、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分が、月15万円のうち9万円だった場合、遺族厚生年金の金額はおおよそ6万7500円と考えられます。令和6年度時点で妻が65歳以上かつ老齢基礎年金が満額支給される場合、自分の年金と合わせて約13万5500円を受け取れる可能性があるでしょう。
 

老後の一人暮らしにかかる生活費の目安

総務省統計局が公表している資料によると、65歳以上の単身無職世帯の家計収支は表1の通りです。
 
表1

食料 4万103円
住居 1万2564円
光熱・水道 1万4436円
家具・家事用品 5923円
被服及び履物 3241円
保健医療 7981円
交通・通信 1万5086円
教養娯楽 1万5277円
その他の消費支出 3万821円
合計 14万5430円