「お祭りに出演したり、結婚式で歌ったりする4人組のグループでした。でも冬になるとお祭りがなくなるので、仕事が減ってしまうんですよね。だから冬の間は、私とリーダーの2人でクラブでライブ活動をしていました。そのとき、『何かオーディションを受けてみよう』という話になったんです」

そのとき偶然目にした雑誌に載っていたのが、デビューまでの過程をドキュメンタリー番組として流す「REAL STREET PROJECT」の応募案内。Sakiさんは当時の相方とふたりで、このオーディションに挑みました。

◆オーディションに合格するも、デビューシングルは低迷

「今だから話せますが、じつは一次審査に受かったとき、私だけ納得のいかない顔をしていたと思います。一緒に挑戦した相方が落ちてしまったので、『なんで私だけ?』って。もちろんオーディション担当者の方からは事前に『チームで受けても両方受かるとは限りませんよ』って説明されていたんですが。頭では分かっていても、心が追い付いていなかったのかも」

 Sakiさんは「このままオーディションを蹴って相方と活動していくのか、次に進んでみるのかすごく悩んだ」と、当時の気持ちを振り返ります。

「でも最終的にはチャレンジしてみたいと思ったんです。もしオーディションを途中で離脱したら、やめたことを人のせいにしてしまうかもしれない。自分の人生だし、どこまでいけるのか試してみたくなったんですよね」

 自分の可能性に挑戦してみたい。そう覚悟を決めてオーディションと向き合った末、最終審査に合格。RSPとしてデビューへの道を掴みました。しかし、1stシングルの「A Street Story」(※2006年12月リリース)はオリコン最高順位55位と奮わず。

 レコード会社から「2ndシングルで5万枚以上売れなかったら契約終了」と言われ、メジャーの厳しさを知ったSakiさん。「Lifetime Respect -女編-」は、そんな厳しい状況の中リリースされました。