◆誰も届かない領域にいる存在であり続けたい

佐藤流司さん
――ちょうど2年前にお話を聞いたときもカッコいい大人になりたいと言われていて、その際「満点が5のパラメーターがあるとしたら、全部4」とも言われていましたが、今はどうでしょうか?

佐藤:変わらずです。ちょうど2か月くらい前に居酒屋かどこかで誰かに同じことを言った覚えがあります、結局俺は5と言えるものがなく、4なんだと。変わらずですね(笑)。

ただ、前にも言ったかも知れないですが、自分で5だなと判断しちゃったら、そこでもう終わりでもあるんですよね。それって天狗以外、何ものでもいないと思うので、ずっと4でいいんです。満足し続けない状態でいることが大事かなと、今は思います。

――30代を前に今目指していることは何でしょうか?

佐藤:8の倍数だったか、24で体力落ちるよと言われてきたのですが、俺、むしろどんどん身体能力が上がって来ていて(笑)。30代は20代以上に活動的になれればいいし、そうなるだろうなと思っています。

だから役者としての精度を上げつつ、脚本・演出はまだ始めたばっかりなので、そこを徐々に伸ばしていきたいなと思っているところですかね。あとは後輩にあこがれられる先輩でい続けるために、逆に言えば誰も届かない領域にいる存在でい続けたい。どんどん伸びていきたいです。

<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃 ヘアメイク/古橋香奈子 スタイリスト/吉田ナオキ>

【トキタタカシ】

映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。