――いまや音楽はCDからデジタル配信に変わっています。それによって音楽活動に影響って出ましたか。

KIBA:曲自体はCDでも配信でもどっちでも好きなほうで聴けばいいと思うんですね。

 だけどバンド側の立場からすると、ぼくはアルバムのデザインをどうしようかとか、歌詞カードのフォントをどうしようとか、ジャケットのケースをどうしようかとか、そういうのを考えるのが好きなんです。

 ぼくは音楽家になりたいわけではなく、バンドがやりたいだけなんです。バンド活動って中心には音楽があるべきなんだけど、そういう周りの創作もバンドの活動だと思っていて。衣装や写真やタイトルなど、他のものもすべてがバンド活動だと思ってます。どれもやってて面白いんです。デジタルに移行することで、もしCDがなくなれば楽しみが減っていく寂しさはありますね。アルバムのジャケットはこだわって作っていたから。

――ライブについてはいかがですか。

KIBA:ライブは配信とか出てきましたよね。コロナ禍のときに何度か無観客での配信ライブをしましたけど、それだけになってしまったら辞めるかもな……。自分がやりたいこととは違うって思いましたね。

 通常のライブに加えて配信があるってのは良いんですけど、無観客配信のみだとぼくもお客さんも面白さ半減だと思うんで。やっぱりドーンと音を出して、お客さんの表情や反応を見て、お互い「来た!」っていう感覚が配信だと薄れるんでね……。それにGargoyleは生の迫力と力業でなんとかしてきたバンドだけど、配信じゃそれが通用しないし(笑)