◆恐い体験談を堂々と楽しめるようになってほしい
――「生きている人間が一番怖い」というお話しでしたが、そう考えると亡くなった人の霊をそこまで怖がらずに済むかもしれないですね。
山森:本当に生きている人はめちゃくちゃ強いので、そういう意味ではこの本も笑いながら読んでほしいと思っているんです(笑)。あまり怖がり過ぎずに、「うわー大変だね」とバラエティ番組を見る感覚で楽しんでもらいたいと思っています。
堂々と怖い話を人に話せる方が人生が豊かになると思うんです。読者の方の中には「そういえば私も変な体験をしたことがあるな」という方もいるかもしれません。この本がそういう方たちにとって「あれは思い違いじゃなかったんだな」と思ってもらえるきっかけになると嬉しいです。
――今後も引き続き怖い漫画を描かれるんですか?
山森:日常系や食べ物のエッセイ漫画とは分けて、怖い漫画も描いていこうと思っています。趣味が高じてやっている占いの鑑定中に面白い出来事がいろいろとあったので、次はそういうエピソードを描いた本を出せるといいなと思っています。
<取材・文/都田ミツコ>
【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。