ドラマ『泥濘の食卓』第7話。相変わらずちふゆ(原菜乃華)に迫られ、逃げ場をなくしているハルキ(櫻井海音)は、もう死ぬしかないと思いつめる。そこへハルキの様子を心配した深愛(齊藤京子)から電話が入り、ハルキは深愛の家に向かう。
◆家族を裏切った父親への憎しみが募っていく
自分の不倫相手の那須川夏生(吉沢悠)の息子を、深愛はなんとか救いたかった。だが、ハルキはちふゆから逃げたい一心で、自分の気持ちがわかっていない。彼は深愛を愛していると思い込んでいるのだ。だから父親への憎しみも募っていく。
ちふゆにレイプ犯に仕立て上げられ、高校生活をめちゃくちゃにされているハルキは、すべてを深愛に話した。深愛は「私はハルキくんの味方だよ」と慰める。ハルキは「オヤジのどこがいいんですか」と深愛に迫る。優しくしてくれた、こんな取り柄のない私に、とぽつりぽつり話す深愛。
「アイツは、オレら家族を裏切ってんですよ」とハルキが絞り出すように言う。深愛の顔色が少し変わる。このとき、夏生を愛しながら、その妻の心理カウンセリングをし、息子の味方だと言っている深愛自身の欺瞞(ぎまん)と偽善にほんの少し気づいたようにも見えた。
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