更年期が早めに来る人、来ない人の違いはあるの?
更年期障害には、まことしやかに多くの“うさんくさい説”がささやかれています。「初潮が早いと更年期障害が重くなる」とか「妊娠経験があったほうが更年期障害は軽い」とかとか。しかし先生によると、初潮の時期や妊娠経験と更年期障害の程度には関連性がないそう。では、更年期が早めに来る人や、重くなる人などに共通の傾向はないのでしょうか。
「更年期の不調には、ホルモンバランスの問題と自律神経の問題、この2つが複雑に絡んでいます。その性質上、ストレスがかかった生活をしている人は、プレ更年期が早めに来たり、症状が重くなったりする傾向があるように思います。 例えば、子育てと介護が重なっている時期の人や、更年期に差し掛かったタイミングで親しい人との別れがあった人などです。大きな環境の変化はストレスにつながり、そこで発生した負荷が更年期も合わさって不調として出やすくなります」
前回記事では、プレ更年期の元となる女性ホルモンの乱れがどうして起きるのか、会社のチームで喩(たと)えながらその仕組みを紹介しました。 女性ホルモンは「脳の司令塔である視床下部(部長)→同じく脳にある脳下垂体(課長)→卵巣(プレイヤー社員)」という順番で信号が送られ、正しく作用した結果、卵巣から女性ホルモンが放出されます。
自律神経は、司令塔である視床下部(部長)の信号をコントロールする働きがあります。ストレスによる自律神経の乱れは、視床下部が発する指令に影響し、巡り巡って卵巣にも正しい刺激がいかなくなり、卵巣の衰えと合わさって、さらなるホルモンバランスの乱れを誘うというわけです。
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