■映画にメッセージを込めるということ

──『電エースカオス』は終始バカでおもしろかったんですけど、クライマックスでは意外なメッセージ性も込められてましたよね。意外と言っては失礼なんですけど。

河崎実 けっこういろいろ考えてるのよ。SNSのクソコメの問題とか、承認欲求とか、転売ヤーの話も入ってるし。時代を象徴するものを入れてる。なんでかっていうと、世の中の悪とか、必ずそこから入らないと話ができないんです。なんで地球を侵略するのか、とか。最近のウルトラマンなんか、理由もなく怪獣が出てくるじゃない。しょうがないんだけどね、テレビは商業主義だから。こっちは何をやってもいいんでね。へへへ。俺のスタイルでやってるよね。

──話題性があって、テレビでは言えないことを取っ掛かりにして、やりたいことをやるという。

河崎実 そう、逆算だよね。メッセージ性っていうより、なんか理由がないともたないじゃない。

──そのやりたいことというのは、やっぱり地球を防衛することなんですか?

河崎実 そうだね。あと俺はさ、お爺さんが好きなんですよ。だから、次々にお爺さんが出てくる。勝呂誉さんとかね。みんな80歳くらいだよ。好きなんだからしょうがない。

──ホントに。誰に向けて作ってるんだろうと思ってました。