◆芸人から俳優に転身した安井順平が語った、芝居の作り方の違い
お笑い芸人から俳優に転身し、いまや名バイプレイヤーとして欠かせない安井順平に取材したとき、こんな話を聞いた。
お笑い芸人と役者の芝居の作り方の違いを、医者を演じるときを例にして、役者はまず医者とはどういう仕事か、あらかじめ文献を調べたり、あるいはその現場を見て学習したり、所作を何度も練習し、いかに自然にできるようになるかというような練習も行うものだが、芸人だった安井は、「『その人に見えちゃえばいい』という考え方なんですよね」と言った。
「『メスを持った瞬間の姿形がそれっぽい』というような作り方なんです。そういうアプローチはコントの作り方の延長にあるんです」と(+act. 2023年5月号より)。
ちなみに安井は現在『アンメットある脳外科医の日記』(カンテレ)で病院の院長を鮮やかに演じている。
万人が瞬時に理解できる記号的な表現を磨きあげる。この考え方に近いと思えるのが、ロバート秋山であろう。『光る君へ』の実資は、秋山がいろいろな職業の特徴を見事に演じる企画『クリエイターズ・ファイル』のひとつのようで、好意的に受け入れられている。
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