引用元のことを聞かれることは本意じゃない
――「18歳で文藝賞受賞」という触れ込みなど、現在の日比野さんを語る上では必ず「年齢」や「世代」がついて回りますよね。その点についてどう感じていらっしゃいますか。
日比野コレコ(以下、日比野):確かに世代、属性、そして「19歳の女」などで括られて語られている実感が多く、最初は反発心もありました。でも今は、「19歳の女」で、「松本人志を敬愛」とか、そういうカテゴライズをされることも受け入れていますね(笑)。
そのおかげでメディアに取り上げてもらえることも多いし、それで小説を読んでもらえばわかってもらえるという自信があるから、「そちらがそういうものさしに当てはめたいなら、こっちもそれを武器にします」っていう気持ちになってきたんです。確かに、文藝賞は若い作家が受賞することが多いですし、そこで「また若い女の小説か」と言われたりする。でも、これは私がよく使う比喩なんですけど、それって「最近のアイドルの顔は見分けつかない」と言う人たちと似てるんちゃうかなって。つまり「それってそっちの問題ですよね」と思っています。
ただ実際、私はもうすぐ20歳になるんですが、なんだか怖くて。私は昔から怖がりだから、すべての選択肢が欲しいというか、ひとつも選択肢を狭めたくないんです。なれないものがあるのがいやで。たとえば14歳のときにはあった選択肢も、20歳になるとなくなってしまっていたりする。何かやりたくても、「今からではできない」「もう間に合わない」って、そういう現実が嫌で。
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