この「新しい挑戦」の第一歩となるのが、世界フィギュア中継のSPフィールドキャスター就任だ。本田は1月28日にフジテレビ系スポーツ番組『S-PARK』に出演し、3月18日からカナダで開催される「世界フィギュアスケート選手権」の中継に現地から参加することを発表した。また、2~3月に台湾で行われる世界ジュニア選手権でも現地取材を担当するという。

 ジュニア時代に「ポスト浅田真央」とも称されていた本田の注目度は高く、先述の引退会見には「非・五輪メダリスト」としては異例となる45社の報道陣が詰めかけた。だからこそ、フジテレビは世界フィギュア中継の「目玉」として本田を起用したのだろうが、ファンからは疑問の声も噴出している。

 本田はシニア転向後にそれほど目立った成績を上げられず、2021年には日本スケート連盟の強化選手から外れ、昨年12月の全日本選手権では故障の影響もあって最下位となった。例年、世界フィギュア中継はトリノ五輪金メダリストの荒川静香らが解説を務めており、そうした出演者に比べると「実績不足」ではないかと指摘されているのだ。

 また、本田は抜群のルックスでジュニア時代からアイドル的な人気を誇り、競技外で話題を振りまくことも多かったため、熱心なフィギュアファンから「半分タレント」のように見られていたことも反発につながっているようだ。