会社員など「厚生年金」に加入していたことがある人は、老後に「老齢厚生年金」を受け取れる可能性があります。
受け取れる金額は人によって違いますが、なかには「月10万円未満」という人もいます。さっそく、あなたの受給額をチェックしてみましょう。
日本の公的年金制度について
まずは、基本的な日本の公的年金制度について見ていきましょう。日本の公的年金は2階建て構造になっており、1階部分が国民年金、2階部分に厚生年金があります。国民年金は日本に住む20歳から60歳までの人に加入義務があり、毎月保険料を支払わなければいけません。
国民年金の保険料は全員一律で、基本的には受け取る際の年金額も同じです。ただし、加入月数によって受け取れる金額が異なるため、注意が必要です。
厚生年金は、会社員や公務員などが加入するプラスαの年金です。毎月の保険料は年収によって異なり、支払った保険料に応じて将来受け取る厚生年金額も違います。
厚生年金はいくらもらえる?
老齢厚生年金で受け取れる金額は、加入期間(年金保険料を支払った期間)や現役時代の収入などによって変わります。
平均受給額は?
厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業年報(2021年度)」によると、老齢厚生年金を受け取っている人の平均受給額は「月額およそ14万6,000円」です。なお、この金額には「老齢基礎年金(国民年金)」も含まれています。
「10万円未満」の割合は?
同統計によると、第1号厚生年金被保険者(会社員など民間企業で働いて厚生年金に加入していた人)の年金月額は、「5万円未満」が2.4%、「5万円~10万円未満」が20.8%です。
この割合には男女差が大きく、男性は「15万円~20万円」が41.7%で多数派となっていますが、女性で最も多いのは43.1%を占める「5万円~10万円」の層です。