―連載「沼の話を聞いてみた」―
子どもにエリートコースを歩ませたい。そうした目的を持つ親たちが集まってきていたという、早期教育の知育教室。
そこへ通っていた歩(あゆみ・仮名)さんの話から、親たちの切迫した熱意や、怪しいビジネスとの親和性が見えたのが、ここまでの話である。
さて、肝心の知育効果はどうだったのか。
「結局どれだけ早期教育をがんばらせたところで、あまり意味がなかったように思えます。ウチの場合、親の言うことをまったくきかない子だったこともあり、何の効果があったのかよくわからない。一方で、それなりの学校に入りその後活躍している子どもも、結局この子は早期教育やらなくても優秀だったよね……という感じでした」