突然電話を替わられてた相手は...
お客さまは最初は「はい、はい・・・」と丁寧に対応されていましたが、次第に「それって本当ですか?間違いないの?」と問い詰めるような口調になっていきました。
私は「誰からの電話なんだろう」と怪訝に感じていたのですが、お客さまが突然「じゃあちょっと今から一緒にいる人に代わるから、同じことを説明してちょうだい」と電話先の方に伝えたのです。 私は突然電話を押し付けられたことに驚いて「えっ?何?誰からですか?」と動揺しながら電話に出ると、 なんと電話先の方が「あっ、もしかして娘さまですか?私、○○銀行の△△といいますが・・・」というのです。
「○○銀行」とは、私が当時勤めていた銀行。△△なんていう人は聞いたことがありませんでした。
そもそもお客さまの担当は私なのですから、他の職員がわざわざ電話をかけてくるはずがないのです。
「えーっと、私も○○銀行のものなんですが・・・」と伝えると、電話はそこでブツリと切れてしまいました。
おそらく銀行の名を語って高齢者を狙った振り込め詐欺だったのでしょう。
お客さまには「口座振替で落ちていない電話代があるから、今から振り込んでほしい」と説明していたとのことです。
銀行員が自宅を訪問している間に振り込め詐欺の電話をかけてくるなんて、なんとも間抜けな犯人ですが・・・。