・はるかぜに告ぐ
これがウワサの……という感じだった。結成半年でこの雰囲気が出せる芸人は、男性を含めても珍しいと思う。出始めのキングコングやオリエンタルラジオのように元気を押し出すのではなく、ヨネダ2000のようにセンスで突き抜けるのでもなく、キャラクターと世界観に引き込んでいくとんずの余裕しゃくしゃくな佇まいは、今はなき銀座7丁目劇場でロンドンブーツ1号2号・田村淳を初めて見たときの印象に近い。
台本のしっかりした漫才だったが、舞台数の少なさがそのまま出た感じ。段取りが見えてしまう出来ではあった。逆にいえば、漫才上のやり取りに不自然さを感じさせるほど、2人の平場でのキャラクターが立ってしまっているということでもある。
たまにこういうのが出てくるのが、やはり吉本興業の強さだと感じた。鮮烈のひとこと。
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