じつは…神奈川にも方言はある

東京の埼玉千葉同様ベットタウン的な位置を占める神奈川。同級生や仕事の同僚に神奈川在住の方はいませんか?神奈川県出身の人の言葉に耳を傾けるとユーモラスな表現や固有のイントネーションを聞くことできます。どのようななまりがあるのか見てみましょう。

神奈川弁は標準語と勘違いしやすい

東京の南に接する県、神奈川。行く機会も多く、来る人も多いです。言葉も普段は標準語に聞こえることも多いでしょう。確かに、神奈川弁は大阪弁などの関西の方言のように際立ったイントネーションや語彙の違いはないです。

神奈川弁は大きく分けて3種類

神奈川弁は大きく分けて3種類。相模原東部方言、相模川西部方言、相模湾沿岸部方言です。それぞれに方言やイントネーションが違います。

神奈川弁の特徴3つ

神奈川弁の特徴3つ。発音、アクセント、文法です。発音としては、母音の「アイ」が「エー」と変化する母音融合などです。アクセントは、東京と同じ中輪型東京式アクセントです。

文法は、関東方言の特徴である「べ」「だべ・だんべ」が神奈川でも多用されます。横浜ですと”なになにジャン”とか足柄のほうですと”なになにダヨ”がよく使われます。

【神奈川弁】標準語っぽい神奈川の方言10選

横浜や江ノ島に観光に行って地元の人と話してもさほどなまりは出ません。ところ親しい間柄や家庭内になると神奈川弁が出て、イントネーションが変わる人もいるでしょう。

①じゃん

東京でもたまに聴くことがある「じゃん」。意味は「何々に決まってるよ」が近いでしょう。友達と話していて「明日木曜かな」などあやふやな意見を言った場合「木曜じゃん」など、自分の意見などをはっきり言う場合に用います。

例文「お父さんは今日、仕事じゃん」
標準語「お父さんは今日、仕事に決まってるよ」

②したっけ

これも東京でたまに聞く神奈川弁。「確かそうなんだけどな」曖昧な自分の意見を言う場合用います。

例文「昨日、お金返したっけ」
標準語「昨日、確かお金返したと思うだけどな」

③っしょ

漫画の影響で神奈川弁は東京でもかなり使われています。これもそのひとつ。「なになにっしょ」意味的には「何々です。そうに決まってる」です。

例文「小沢のお父さんは、薬剤師っしょ」
標準語「小沢のお父さんは、薬剤師です。(ほかでもないそうです)」

④くっちゃべる

学生言葉でよく聴かれるなまり言葉です。「おしゃべりをする」の意味。決してフォーマルではありません。

例文「おい、恵子。授業中にくっちゃべってるんじゃない」
標準語「おい、恵子。授業中に話をするな」

⑤角っこ

もののとんがった隅をいいます。発音は「すみっこ」ではなく「かどっこ」

例文「あの建物の角っこに、自動販売機がある」
標準語「あの建物の角に、自動販売機がある」

⑥とっぽい

神奈川弁で「かっこいい」の意味です。東京ではむしろ、派手とかネガティブな意味で言われることもあります。

例文「佐藤君て、とっぽいね」
標準語「佐藤君て、かっこいい」

⑦ちょこっと

「ちょっとだけ」の意味。本当に最小の量を言う場合に用いる。時間でも物の量でもいいが主に時間で使います。

例文「ちょこっと、テレビ消すよ」
標準語「ほんの一瞬、テレビ消すよ」

⑧うざったい

「うるさい」または「うっとうしい」の意味。決してフォーマルではありません。学生言葉に多く用いられ、家庭内で親が子供とかにも用いる場合もあります。

例文「お母さん忙しいの、うざったいから、あっちでテレビ見てて」
標準語「お母さん忙しいの、うっとうしいから、あっちでテレビ見てて」

⑨うち

一人称の「私」の意味です。女性言葉で主に用います。

例文「ダーリンはうちのものじゃん」
標準語「ダーリンは私のものです」

⑩部屋かたしといて

「部屋を片付けておいてください」部屋を整理しておいてくださいという意味で依頼の意味が含まれます。

例文「ぼく、お母さんが帰ってくるまでに部屋をかたしてといて」
標準語「ぼうや、お母さんが帰ってくるまでに部屋を整理しておくのよ」

【神奈川弁】日常で使う定番の方言・フレーズ10選

神奈川で地元の人同士で話していると、必ず出てくる定番のフレーズです。これらのなまりを聞くと、神奈川弁と標準語の違いがわかるでしょう。

①だべ?

標準語の「ですか?」疑問形の語尾。すでに決定している事実ですが、確認の意味でよく用います。
 
例文「おばあさんは、踊りに行ってるだべ?」
標準語「おばあさんは、踊りの教室に行ってるんですか?」

②だよ

標準語で「なになにしなさいよ」に近い、命令形語尾。神奈川西部でよく用いられるなまりです。

例文「恵子、早く学校に行くだよ」
標準語「恵子、早く学校に行きなさい」

③じゃん

横浜や神奈川東部でよく用いられる。標準語で「なになにだ」女性が用いるとかわいく聞こえる、言葉のニュアンスを柔らかくします。

例文「中央林間の次が大和じゃん」
標準語「中央林間の次が大和だよね」

④よ

言葉の意味としてはあまりなく、話のテンポを作ります。

例文「東京のぼくはよ。母ちゃんがちいせいから背がちいせいだよ」
標準語「東京の坊やは、お母さんが小さいから背が低い」

⑤っけ

前出しましたが、「なになにしたかな」など曖昧な疑問形です。

例文「おばあさんや。ごはんはまだだっけ」
標準語「おばあさん、ご飯食べたかな?」

⑥しょ

親が子供とか目下か立場が同じくらいのときに用いる場合が多い言葉です。

例文「さっき食べたでしょ」
標準語「さっき食べました」

⑦だんべ

「だろうな」など推測を言う場合に用いられるなまりです。

例文「山は雪だんべ」
標準語「山のほうは雪だろうね」

⑧あんでよ

「よ」は長めにいいます「なんだよ」くらいの意味です。

例文「あんでよ。すきだって言ったじゃん」
標準語「なんだよ。すきだって言ったろ」

⑨さ

相手の同意を求めるときに用います。

例文「だからさ。東京に働きに行くっていったべ」
標準語「だからいったように、東京に働きに行きます」

⑩よ

呼びかけるときなどに用いて、意味はほとんどありません。

例文「ぼくよ。母ちゃん大切にするだよ」
標準語「坊や、お母さんを大切にしなさい」

【神奈川弁】特徴的な語尾5つ

横浜、川崎などの都会的で時にはかわいいなまりの神奈川東部とは、対照的に西部は本当になまりがきつい二面性を持つ神奈川です。

①じゃん

何度も言及していますが典型的な横浜言葉。断定せずにい語感を和らげます。

例文「ユカ、あそこにいるの彼じゃん」
標準語「ユカちゃん、あそこにいるの彼氏ですよ」

②だんべ

神奈川県でかなり広く用いられる疑問形です。

例文「だんべ?」
標準語「そうなんですか?」

③っしょ

禁止などのときに用いられます。

例文「キキ、またお父さんのラジオ持ち出したっしょ」
標準語「キキ、またお父さんのラジオ持ち出したのね(持ち出してはいけない)」

④さ

「さ」語尾を和らげる。意味はさほどありません。

例文「お父さんはさ、あの木が気に入ったからこの家を買ったのさ」
標準語「お父さんは、あの木が気に入ったからこの家を買ったんだ」

⑤べ

標準語の「です・ます」にあたります。

例文「メーテル。次の停車駅は火星だべ」
標準語「メーテル。次の停車駅は火星だ」