奥さんがいる男性と男女の関係になる「不倫」が後ろめたい関係であるのは、誰もが知るところ。しかし、不倫がバレた場合に、相手の奥さんから請求される慰謝料がどれくらいになるのかや、「妻との関係は終わっている」と言われた場合でも慰謝料を請求されてしまうのかについては知らない人が多いのではないでしょうか。行政書士である筆者の経験を元に、不倫が奥さんにバレた場合の対処法や慰謝料の相場をご紹介します。

不倫がバレた場合の慰謝料相場は100万円~300万円

(写真=PIXTA)

不倫がバレた場合の慰謝料相場は、判例によると100万円から300万円くらいです。金額に幅があるのは、いくつかの要素や個々の事情を考慮するため。

100万円から300万円と聞いて驚いたかもしれません。しかし、損害賠償を支払う責任があるのは、相手に妻がいることを知っていてあえて不倫をした場合や、注意していれば相手に妻がいることがわかっていた場合です。

不倫の慰謝料を左右する4つの要素

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請求される慰謝料を決める際は、主に4つの要素が考慮されます。

相手に妻がいることを知っていたか

まず、不倫の認識・意図があったかどうかです。相手に妻がいることを知った上で不倫を行い、平穏・円満な夫婦生活を壊そうという意思があった場合、慰謝料は高額になります。

妻がいることは知っていても、夫婦が別居して離婚話が出ている状態など、夫婦関係が既に破綻しているような場合は、夫婦生活を破綻させようという意図はなかったと主張できますから、慰謝料の支払いを拒むこともできます。

不倫関係にあった期間は長いか

次に不貞行為の具体的な回数や内容・期間が考慮されます。行為が一度だけで期間も短い場合は、慰謝料は減額されますが、長期に渡る不倫関係だった場合は増額されます。具体的には、不倫相手と定期的にお泊まり会をしていたり、旅行に出かけていたりした場合ですね。

不倫関係を誘ったのはどちらからか

また、不倫の主導者が誰かによっても変わります。例えば、不倫相手とあなたが同じ会社の上司と部下という関係だった場合。部下は立場上、上司の誘いを断りにくかったことが考えられますので、慰謝料は減額されることになります。

慰謝料を請求される相手の資力はどれくらいか

さらに、あなたの社会的地位や資力も大切な要素です。ドラマや漫画では、「あんたなんか、自己破産に追い込んでやるんだから!」と、息巻く妻の姿が見られますが、不倫相手の資力も考慮に入れた上で金額を決定することになるのです。