最近は家計簿アプリで家計管理をする人が増えていますが、「手書きの家計簿」も根強い人気があります。

筆者も、手書きの家計簿をつけることは賛成です。ただしファイナンシャル・プランナー(FP)の立場から言えば、残念ながら管理できているとは言い難いことが多いです。

そこで今回は、「お金が貯まる手書き家計簿」の書き方をお伝えします。

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1. 「最終目標」と「毎月の目標」を設定する

実はとっても重要!家計簿の目標設定

まずは「最終目標」と、それに応じた「毎月の目標」を設定します。たとえば「今年は200万円貯めよう」という最終目標を設定した場合、毎月の目標は「16万5,000円を貯める」となります。すると、毎月使える予算が決まってきます。

初めて家計簿をつける人はピンとこないかもしれませんが、実はこの段階が最も重要であり、大多数の人がおろそかにしている部分でもあります。

多くの人は、「とりあえずお金を貯めたい」という曖昧な動機で家計簿をつけています。この場合、少しでもお金を使いすぎたり、レシートをなくしてしまったりすると、すぐに家計簿を付けることが億劫になってしまいます。これでは、目標金額を貯めることはできません。

毎月の予算を決めたら、次は小遣いや飲食費、毎月の予備費(その他支出)などを決めていきます。初めて家計簿をつける人は、ここは省略しても構いません。単に「支出を月35万円以内に収める」と意識するだけでも大丈夫です。

ちなみに「旅費」など毎月は使わない項目は別に計算し、その年間予算を「予備費」として考えてください。ボーナスの予想金額を予備費としてもいいでしょう。この方法はとても簡単なのでおすすめです。

ワクワクする目標で、モチベーションもUP!

「マンションを買うため」「友人と旅行に行くため」「資格を取得して年収を上げるため」など、最終目標はできるだけ自分の気持ちがワクワクするものがいいでしょう。ノートの最初のページに、最終目標を書き留めておくのもおすすめです。

最終目標がモチベーションとなり、家計簿をつけることが楽しくなってこそ、上手にお金の管理ができるというものです。

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2. 月末に各項目を集計する

月末になったら、各項目を集計します。

普段から必ずレシートをもらうようにし、もらえない時は金額と内容を書き留めておきましょう。「いつ、いくら支払ったか」がわかるように細かく書く人もいますが、そこまでする必要はありません。項目は家庭によって変わりますが、たとえば慣れるまでは食費と酒代を「飲食費」などとして、項目を10個くらいにしておくと管理がしやすいでしょう。

世帯としては手書き家計簿で管理すればいいですが、夫婦の場合はそれぞれの小遣いについて、別途お小遣い帳をつけるのが理想です。余談ですが、小遣いの使い方についてお互いに口を出さないことが夫婦円満の秘訣ですよ。

3. 反省と目標の再設定

反省と毎月の目標の再設定も大切です。

予算の範囲で生活できたか、生活が苦しくなかったか、計画にムリはなかったか……。最初の1ヵ月が終わるとさまざまな気付きが得られるはずなので、それを書き出してみてください。この工程で特に重要なのは、紙に書くことです。頭の中にある考えを書き出すことで、新たな気付きが得られることもありますし、状況を客観的に判断できるようになります。

特に問題がない場合、目標金額はそのまま、余裕があればさらに高い目標を設定し、無理があれば目標を下方修正します。

4. 年末に最終目標を達成できたか?振り返る

このサイクルを1年続けて、最初に設定した「最終目標」を達成できたかどうかを振り返ってみましょう。家計簿は「赤字でなければ大丈夫」でもなければ、「後で何にいくら使ったかがわかれば大丈夫」でもありません。家計簿をつける目的は、目標を達成するためであることを忘れないようにしましょう。

とにかく家計というのは、「日常」が大切です。一時的な支出は大きな問題ではなく、たまには赤字になってもかまいません。

大切なのは、常に目標を意識して支出を増やさないことです。通常の生活で、少しずつでもお金が貯まる家計を目指しましょう。

基本的な家計簿の考え方や書き方がわかったところで、いくつか補足説明をしていきます。

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補足1:「月単位」の家計簿の書き方 “日常生活費”を強く意識しよう

月単位で集計する家計簿では、「日常生活費」の管理が重要ポイントです。突発的な支出を除いて、毎月どのくらいの生活費が必要なのかをしっかり把握するのが、「月単位」の家計簿の目的と言えます。

たとえば毎月旅行に行く人は稀ですよね。家電も毎月買うものではありません。それらを同じ家計簿で管理すると、その月だけ支出が大幅に増えてしまうので、純粋な日常生活費を把握できなくなります。そのため、非日常支出は別で管理することをおすすめします。

管理項目は常に調整しつつ「連続性」が大切

最初は管理項目を絞ったほうがいいですが、慣れてきたら細分化したほうが「何にいくら使ったか」がわかりやすいのでおすすめです。当初は食費と酒代を一緒にしていても、慣れてきたら分けて管理するといいでしょう。

具体例を見てみましょう。以下のように家計簿をつけていた場合、これでも「食費にいくら使ったか」はわかります。
 

食費 45,000 円

しかし次のように細分化したほうが、より出費をコントロールしやすくなります。

食費 38,500円
酒代 4,000円
米代 2,500円

これなら、たとえば「今月は酒代が多かったので、来月はお酒を少し控えよう」というように、具体的な節約のイメージが湧きやすいですよね。このように、家計簿をつけることに慣れてきたら、項目は細分化して管理するといいでしょう。

今までは毎月支払ってきた項目が、節約などによって支出がゼロになることもあります。そのような項目は、削除したほうが見やすくなります。適宜、必要に応じて管理項目を調整しつつ、自分が見やすい家計簿にしていきましょう。

また項目を調整する際は、「連続性」を意識してください。項目を増やしても減らしても、総額が変わるわけありません。項目を調整して総額が変わったら、どこかが間違っていることになります。自分の家計簿なのですから、自分が完璧に把握し、管理できるようにしておきましょう。

「月単位」家計簿を手書きするメリット

手書きをすると、「項目の覚え方」や「意識の仕方」が大きく変わります。書くことによって記憶を定着させる、学生時代の勉強と似ていますね。書いて覚えることで、おのずと日々の節約を強く意識するようになります。今までソフトやアプリで失敗してきた人は、手書きの家計簿を強くおすすめします。

また、項目を自由に設定できることも手書きのメリットです。たとえば食費は「食材・調味料・飲み物」と書き分けることも、「野菜・肉・魚・その他」と書き分けることもできます。健康管理やダイエットなどと絡めて自分専用にカスタマイズすることもできるので、存分に手書きのメリットを活用していきましょう。

補足2:「年単位」の家計簿の書き方 “非日常支出”が大切になる

基本的に家計簿は月単位で集計しますが、年単位で集計することも大切です。1年で何にいくら使い、実際にはいくら貯められたのか……。これらがわかると、何年後にいくら貯まるかが把握できるため、将来発生する様々な支出に対応できるようになります。

“非日常支出”の項目にはどんなものがある?

年単位での家計簿では、「非日常支出」が大切です。家計簿を何年も続けていけば、非日常支出でさえもいくらくらい必要になるかがわかるようになります。家の修繕や家電などは、費用が発生する周期もわかってくるので、より準備しやすくなるでしょう。

非日常支出には、以下のような項目があります。

  • 家具や家電品購入
  • 旅費
  • 冠婚葬祭
  • 車両費 など 「予備費」を入れて柔軟に計画することもあれば、「使途不明金」を入れて、後で家計簿の正確性を見ることもあります。

    金額の大きい支出を削減できれば、家計に大きな余裕が生まれます。

    長期的な貯蓄も手書きなら管理しやすい

    将来の支出に備えた貯金は、支出を管理するソフトやアプリで単純に管理するのは難しいかもしれません。しかし、手書きなら自由に項目を増やせます。「項目がないので記録していない=貯金をしていない」となってはなりません。

    「年単位」の家計簿でも、つけ方は自由という手書きのメリットを存分に活かしていきましょう。

    目標未達の場合は、対策を考えるタイミング

    「家計簿は最初に目標を設定することが大切」とお伝えしました。年単位の家計簿が完成すれば、数年後の目標が達成できそうかどうか、何となく見えてくるはずです。目標未達の場合は、そもそも目標にムリがあったということも考えられますが、何かしらの節約を考えるタイミングとも言えます。

    おすすめの対策は、「引越をして家賃を下げる」「生命保険の見直し」などです。これらは日常的に実践できるものではありませんが、やれば節約効果が大きく、しかも日常生活に影響がありません。必要に応じてFPに相談しながら、目標達成のために動いていきましょう。

    副業や転職、資産運用にも「月単位」の家計簿を利用しよう

    年間家計簿で特に把握すべき項目は、「年間支出額」と「年間貯金額」です。現役の間は特に貯金額が大切であり、家計の努力だけでは延々と目標未達が続くことも多いです。そのように感じる1年だったなら、年収を上げる時期が来たのかもしれません。

    具体的には、副業や転職を視野に入れるといいでしょう。資産運用を始めるのもアリです。生活費の節約には限界がありますし、今はただ働いていても簡単には年収が上がらない時代です。来年も同じような家計簿にならないようするために、節約に励む一方で年収アップにも取り組みましょう。

    昨今は「業界格差」が広がっており、同じ業界に転職しても大きな年収アップは望めません。幸い今はどこも人手不足で、未経験でも採用されやすい時なので、積極的に「年収の高い仕事」を狙っていきましょう。

    手書き家計簿は「数読力」を鍛えられる

    最近人気の家計簿アプリは、「数字をグラフで見られる」ことがメリットの1つですが、その分「数読力」が鍛えられないのがデメリットです。一方、手書き家計簿は最初は数字にピンとこないかもしれませんが、続けていくうちに数字に強くなっていきます。

    数字に弱い人は、お金を貯められません。お金を貯めたいなら、まずは数字に強くなること。数字に強くなるためには、手書きの家計簿を実践することをおすすめします。

    未来を数字で考え、気持ち良くお金を使うために

    家計簿では、「目標を達成できそうかどうか」が重要です。なぜ、家計簿をつけているのか。その理由を常に意識して行動しましょう。手書き家計簿に慣れてきたら、その先の未来を数字で考え、計画を立てられるようになります。そうすれば、将来に不安を感じることなく、気持ち良くお金を使い、毎日をリラックスして過ごせるようになるでしょう。

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文・婚活FP山本(山本FPオフィス代表)

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