依然としてコロナ禍の影響が大きいアパレル業界。一部では倒産の会社がでるなど、いまだ先行き不透明な状態が続いています。そうした中、順調な業績を伸ばしている会社があります。カジュアルブランドとして知られるユニクロ、手ごろな価格帯の商品展開で根強い人気のあるしまむら。両社について分析します。

明暗を分けているアパレル業界

ステイホームが呼びかけられた3月から5月。外出自粛により街から人の波が消えました。「家にいる」ということで、当然店舗での売り上げは落ち込みます。そもそも、アパレル業界にとって3月4月は最も売上が延びる季節ともいわれていました。その時期の売上が大幅に落ちたことで閉店を余儀なくされた店舗もあります。

そうしたなか、ECに活路を見出す企業も多くありました。ただ、販売内容的にコロナ禍では思うように売上を伸ばすことができないところも多かったようです。しまむら・ユニクロはそうした中、順調に回復し、前年度をも上回る売上を上げています。

売上高はしまむらが3ヵ月連続二桁増、ユニクロも連続増

しまむらの2020年9月度売上高は対前年比111.1%、10月度売上高は120.7%、11月度売上高も111.3%と3ヵ月連続の順調な伸びを示しています。また、ユニクロは9月110%、10月116.2%、11月100.5%でした。ユニクロも対前年比で好調な数字を維持しているものの、この3ヵ月はしまむらが一歩リードしたカタチです。

前年比売上高(%)

9月 10月 11月
しまむら 111.1 120.7 111.3
ユニクロ 110 116.2 100.5

ユニクロは6月以降すべて前年比増

ユニクロも3月から5月にかけては売り上げが落ち込みました。4月は前年比43.5%という低い数値となっています。しかし、その後は回復、6月以降はすべて前年を上回る勢いです。

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