◆真夏、灼熱の挙式
「私がいままで一番ドン引いた結婚式は、2年前に出席した同僚Nさんの結婚式。Nさんは腹を割って話したことはないけれど聞き上手で優しくてすっごくいい子だったので、幸せなお祝い気分で出かけたんですけど……」と大谷さん。
結婚式が開かれたのは猛暑まっ盛りの8月上旬。夏の結婚式場は安いと聞くので、一緒に呼ばれた同僚たちと「Nさん新生活のためにケチったのかな~」などと、決して悪口ではない冗談を言い合いながら会場に向かったそうですが……。
「式はいわゆるハウスウェディングだったのですが、受付を済ませ案内されたチャペルがなんと屋外だったんです。しかも挙式開始時間は日差しが真上近くから照りつけてくる午前11時。
そのうえ新郎新婦の入場まで15分ほど待たされたので、参列者はみんな汗びっしょり。我慢しきれず『あっち~』『倒れそう』『まだかよ……』といった愚痴をこぼしてる人もチラホラいました。
私もシルクのワンピースが汗で肌に貼りついて気持ち悪く、マナー通りにきちんと履いてきたストッキングに包まれた足はムレムレ。祭壇付近だけ屋根があるので、やっと入場してきて涼しい顔で愛を誓い合う新郎新婦を眺めながら、お祝い気分が徐々にダウンしていきました」
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