◆マスクを受け入れる子どもに覚えた“不安”
感染の心配はあれど、マスク顔で毎日を過ごす学校生活に違和感を抱き続けていた上田さん。ですがそんな上田さんをよそに、娘はマスク生活にどんどん慣れ、それが徐々に当たり前になっていったそう。
「娘には『暑くて苦しいときはマスクを外したほうがいいんじゃない』と言うと『マスクをする決まりだし、先生に注意されるからしなくちゃいけないんだよ』と返されて、なんとなく恐怖心を覚えました。自分が苦しくても、決まりだからと我慢し続けていたら、大人になって理不尽な命令を受けても、違和感を押し殺して我慢するようなってしまうのでは、と不安になりました」
わたしたち大人は、マスク生活が非日常であることを体感として分かっています。ですが子どもたちにとってはまだ「これからの日常」を創り上げていく時期。「先生の言うことを聞かなければいけない」と考え、体育の時間であろうがまだ社会経験が少ない子どもたちは、苦しくてもマスクをすべきという命令を当然のこととして受け入れていき、それが「日常化」していってしまったようです。
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