電話やメールが使えない場合に有効

 DV加害者の多くは、配偶者や恋人など身近な相手です。暴力のリスクにさらされている最中には、電話で声を出して通報することが難しいケース、テキストメッセージの送受信の履歴をチェックされているケースもあり、「暗号」や「ジェスチャー」を要することがあります。

実際、2019年にはアメリカのオハイオ州で恋人からDV被害を受けている女性の家族がピザの注文を装って警察に電話をし、機転をきかせた警察官との連携で、逮捕につながった例(*2)もありました。

 直接的な言葉を使ってDVの通報ができない状況に置かれている場合、ジェスチャーや暗号のような方法が役立ちます。自分が使う立場になかったとしても、いつか誰かに助けを求められた時に「もしかして」と思えるよう、覚えておきたいものです。