声をかけてきた知らない男が「目を見開いて妹を見つめていた」

 そんな微笑ましい大冒険が一変したのは、無事に2度目の乗り換えを済ませたあとでした。

 2人の座るボックス席に腰掛けてきた、一人の男性に田淵さんは違和感をおぼえます。

「30代くらいの人だったかな……。その人が座ってすぐ、『お父さんとお母さんは?』『2人だけで旅行しているの? すごいなあ!』と話しかけてきたんです。

 優しそうなお兄さんだなと思ったんですが、ずっと妹のことしか見てないんですよ。私が答えても視線はじーーーーーーっと妹を見つめたまま。目を見開いたまま固定しているような。そのうち妹の手をずっと握り続けたり、もう片方の手で頭や頬を何度もなでたり。妹は嫌がってはいなかったんですが、私は子どもながらに『なんかこの人怖い……』とゾッとしました」

小1の妹がトイレへ連れ込まれそうに!乗客もいる昼間の電車で、一体何が?
(画像=『女子SPA!』より引用)

 まるで田淵さんのことは見えないかのように、妹さんから1ミリも視線をそらさずにニヤニヤしながらなで続ける男。そして、男の行為はさらにエスカレートしていきます。