映画「エマニエル夫人」のあらすじ&見どころ!
エマニエル夫人のあらすじ
エマニエル夫人とは、1974年に公開されたフランス映画です。原作はエマニュエル・アルサンの小説『エマニュエル夫人』で、官能的かつアンニュイな世界観の作風は大きなヒットを呼びました。耳に残る主題歌も話題となり、この時代に映画を見た人は大体主題歌を覚えているのではないでしょうか。
当時性描写のあるポルノ映画は男性向きと思われがちでしたが、エマニエル夫人は女性向きなのも特徴です。まずはネタバレなしの大まかなあらすじですが、バンコクに住む外交官の妻・エマニエル夫人は、満たされた生活の裏にどこかマンネリや物足りなさを抱きます。
そんなエマニエルは、ある日「性の儀式」を知人に紹介されます。初めは戸惑っていたエマニエル夫人でしたが、徐々に大胆になり性への欲望を開花させていきます。始めは性に対して奥手だった若い夫人が、激しい性の世界へと進んでいく背徳的な物語となっています。この先では更にネタバレあらすじをご紹介します!
エマニエル夫人の基本情報
製作国 | フランス |
公開年 | 1974年 |
監督 | ジュスト・ジャカン |
脚本 | ジャン=ルイ・リシャール |
音楽 | ピエール・バシュレ |
上映時間 | 91分 |
エマニエル夫人の1番の見どころ
エマニエル夫人はポルノを取り扱っているにもかかわらず、男性向きではなく女性向きということです。官能的なシーンはたくさんありますが、ハードコアポルノではなくソフトコアポルノなので、女性でも受け入れやすいのが特徴です。
その理由として挙げられるのが、フランス映画特有の演劇風の演出、またおしゃれでロマンティックな雰囲気などが挙げられます。エマニエル夫人の作中にはレズビアン描写もあり、美女同士の絡みは同性が見ても美しく感じます。
エマニエル夫人の原作情報
エマニエル夫人の原作『エマニュエル夫人』は、フランスの女性作家エマニュエル・アルサンが手掛けた小説です。タイのバンコクで生まれたタイ人女性ですが、フランス人のペンネームとしてエマニュエル・アルサンという名前で執筆活動をしていました。
元々は映画の脚本家として活躍していましたが、執筆活動面での功績が大きく注目されました。『エマニュエル夫人』では過激な性描写をはじめレズビアンや激しい愛情の形を赤裸々に綴り、そのインパクトある作風は男女問わず高い人気を博しました。
その後もエマニュエルシリーズの執筆活動は続けており、人気のシリーズとして世界的に愛読されています。なおエマニュエル・アルサン本人も16歳という若さででフランスの外交官と結婚しています。エマニエル夫人の主人公と重なる部分もありますね。
【導入・設定】エマニエル夫人のネタバレあらすじ①
エマニエル夫人のネタバレ:性に目覚めるある夫人の物語
それでは映画エマニエル夫人のネタバレあらすじをご紹介します!物語の主人公であるエマニエル夫人は、フランスの外交官である夫・ジャンの赴任先であるタイのバンコクへと向かいます。エマニエルは20歳ほどの年若き妻でした。年の離れた夫との生活はとても幸せなものでしたが、どこか物足りなさも感じるものでした。
夫のジャンは、若く美しい妻エマニエルを独り占めするのは良くないという、独特な考えを持つ男性でした。妻の美しさを多くの男性にも知って貰う為、妻が自分以外の男性と関係を持ってもまるで構わない、むしろ歓迎するという価値観の持ち主です。
そんなジャンは時々「浮気をしても構わない」などと冗談めいたことを言いました。性に対する道徳心が非常に奔放であったジャンは、エマニエルに浮気を勧めると同時に自身もあらゆる女性と関係を持ちます。しかしエマニエルはそのようなことも出来ず、ただ平穏で平凡な日常が過ぎていきました。
エマニエル夫人のネタバレ:バンコクへの旅立ちである体験をする
先にバンコクへ向かった夫・ジャンの後を追いバンコクへと旅立つエマニエル。しかしバンコク行きの飛行機の中で、エマニエルはある体験をします。ネタバレありのあらすじですが、今まで貞節を守っていたエマニエルが、飛行機の中で初めて見知らぬ男性とのセックスを体験します。
一人目の相手とは周囲の乗客が寝静まった客席でセックスし、二人目の相手とは飛行機のトイレの個室で行いました。今まで性に対して内向的だったエマニエルでしたが、この体験がきっかけでこの先向かうバンコクでは更に激しい性の世界へ踏み込むこととなります。
バンコクに到着したエマニエルはジャンと共にバンコクの街を観光します。しかし、物乞いをする貧しい子供や鶏をさばいて売る野蛮な市場など、優雅で美しいパリとは正反対の生活に早くもうんざりしてしまいます。
エマニエル夫人のネタバレ:様々な女性との出会いが夫人を変えていく
ある日バンコクの庭園でとあるパーティが開催されます。ここには外交官や芸術家、エマニエルと同じく有閑マダムなどが集まっていました。そしてここで出会う人々によって、エマニエルの生活は変わっていきます。
有閑マダム達は高級クラブでスカッシュや水泳、ゴルフなどを楽しみます。時には夫以外の男性とセックスを楽しむこともあるという奔放なマダム達でしたが、エマニエルはそのような周囲の人達にどこか馴染むことができませんでした。
この有閑マダム達のリーダー格であるアリアーヌという女性は、エマニエルに「ここでの唯一の敵は退屈だ」と教えます。エマニエルはアリアーヌと友人になります。このアリアーヌは、ネタバレあらすじですが、エマニエル夫人の背徳感をより高める人物でもあります。
【内容】エマニエル夫人のネタバレあらすじ②
エマニエル夫人のネタバレ:ビーとマリアンジュとの出会い
映画エマニエル夫人のネタバレで注目したいのが、女性同士の恋愛、つまりレズビアン描写です。エマニエルは周囲の有閑マダム達とは一線を画したような存在である、ビーという女性を気にかけます。その一方で、マリアンジュという年下の少女から「家を訪ねてもいいか?」と聞かれ、エマニエルはそれを承諾します。
エマニエル宅に遊びに来たマリアンジュは非常にあけすけな性格で、性に関する質問をしてはエマニエルを困らせたり、エマニエルの目の前で自慰をしたりなど驚きの行動に出ます。
そのように奔放なマリアンジュに感化されたのか、エマニエルはバンコクへ来る際飛行機の中で二人の男性と肉体関係を持ったことを打ち明けます。エマニエルは徐々に性に対する抵抗を無くしていきます。
エマニエル夫人のネタバレ:レズビアン趣味の美女との関係
エマニエルは夫・ジャンとの性生活を高める為、自分をより磨こうと努力していました。ここから重要なネタバレあらすじですが、ある日有閑マダムのパーティーで友人となったアリアーヌに、女性同士、つまりレズビアンのセックスを教えられます。
アリアーヌはエマニエルと同じく有閑マダムでありながら、レズビアン趣味があり自身の性生活にも不満を抱いていたのでした。そんなアリアーヌからスカッシュの誘いを受けたエマニエルは、アリアーヌから誘惑されるようになります。しかしその一方で、エマニエルはビーの存在が気になります。
有閑マダム達の輪に入らずいつも一人でいる美女・ビーは、アメリカ出身の研究者でした。考古学を勉強する為タイに来ているビーは、堕落的な生活を送る他の夫人とは違い、自分の目的に向かって生き生きと暮らす、素晴らしい女性でした。
エマニエル夫人のネタバレ:女性研究者・ビーとの恋
始めは姉を慕うような感情をビーに抱いていたエマニエルでしたが、その感情は徐々に大きな愛へと変化していきました。しかしビーは、エマニエルに対してそのような感情を抱いていません。
それでもビーに対して一途な恋心を抱くエマニエルは、ジャンには内緒でビーと一緒に二泊三日の研究旅行へついて行きます。今まで受動的でしかなかったエマニエルでしたが、ビーに対する思いは初めて自ら切り開いた恋愛でもありました。
そしてエマニエルとビーは、レズビアンのセックスを楽しみます。ネタバレ感想ですが、この時が一番映画内でエマニエルが恋愛にときめいていたように思えます。しかし、この事が夫のジャンにばれると、あれほど浮気を勧めていたにもかかわらず怒ったように態度が一変してしまいます。