9. 常寂光寺(京都)
標高295mの小倉山中腹に位置している、慶長元年(1596年)創建の日蓮宗の寺院。かつては歌人・藤原定家の山荘「時雨亭」があった地とされ、『小倉百人一首』はここ小倉山で編纂されたものと言われています。
境内には約200本のカエデが植栽され、紅葉の隠れた名所としても有名。国の重要文化財指定を受けている多宝塔周辺も秋には紅葉に彩られ、ひときわ美しい情景を見せてくれます。
10. 勝尾寺(大阪)
大阪平野の真北に位置する勝尾寺(かつおうじ)は、源氏や足利氏など時代の覇者となった武将も祈願に訪れたという「勝運」のご利益があるお寺です。願掛けの「勝ちダルマ」で知られており、境内には多くのダルマが奉納されています。
ダルマで有名な勝尾寺ですが、11月中旬ころには見事な紅葉も楽しめる穴場の名所となっています。とくに、観音池台地から多宝塔を見上げた風景は、赤や黄色に彩られ、さながら一幅の絵画のよう。紅葉シーズンには、夜間特別ライトアップも行われ、幻想的な景色も楽しめますよ。
11. 屏風岩公苑(奈良)
三重県との県境近く、自然豊かな曽爾村(そにむら)にある「屏風岩公苑」。その名の通り、幅2kmにわたって、高さ200mもの屏風のような断崖がそびえたつ景勝地です。緑が多い時期も美しいですが、周辺がきれいに紅葉することから穴場の紅葉スポットとなっています。
紅葉の見ごろは、例年11月中旬から12月上旬ころ。周辺にハイキングコースなどもあり、ゆっくりと絶景を楽しめますよ。
12. 鶏足寺(滋賀)
735年、行基によって開基された古寺「鶏足寺(けいそくじ)」。中世には僧兵を擁するほどの大寺として発展しましたが、現在は廃寺となっており、地域に住む人たちによって管理されています。
見頃は11月初旬から下旬にかけてですが、紅葉シーズンは完全予約制となっているため混み合うことなく鑑賞できます。ゆるやかな参道の石段、苔むした石垣に200本のもみじの古木がつらなり、幽玄な風景が楽しめます。