(本記事は、ミアン・サミ氏の著書『毎月5000円で自動的にお金が増える方法』かんき出版、2018年7月23日刊の中から一部を抜粋・編集しています)
 
【『毎月5000円で自動的にお金が増える方法』シリーズ】
(1)お金持ちになれない「プアマインド」の中身とは?
(2)紙幣は本当は「お金」ではない
(3)年収が高くても奴隷生活を送る「プアマインド」の原因から抜け出す考え方
(4)お金持ちになれない「脳内テープ」を書き換えるためには?

※以下、書籍より抜粋

お金持ちになれないのは自分のせいじゃない

「お金持ちになれない脳内テープ」とは

ここに1人の赤ちゃんがいるとします。

その子の頭のなかには、外部の情報を取り入れるためのテープレコーダーがずっと録音状態になっています。

人間は6歳までは皆、脳が全開放状態です。

つまり、情報を選別する能力はまだありません。

およそ人間ほど赤ちゃんのときにひ弱な動物はいませんから、とにかく脳を全録音状態にして、情報を取り入れるわけです。

この、脳が全開放のときに、目の前で両親がお金について会話します。

「また無駄遣いしたの? だからあんたはダメなのよ!」
「あなたの借金のおかげで、どれだけ苦労していると思っているの!」

そんなお金に対する負の情報は、その子の潜在意識にしっかりと刻まれます。

「お金の話が出ると両親がケンカするんだ」
「お金ってそういう怖いもの、汚いものなんだな」

その子の信念(=ビリーフ)ができあがり、脳内のフィルターが形成されるのです。

この脳の全開放状態は、6歳まで続きます。そして6歳までに、ビリーフは完成してしまうのです。

ものすごく極端に言えば、大人になったときの年収は、6歳までにお金についてどんなビリーフができあがったかによって決定されてしまうとすら言えるのです。

人間の脳はその後、録音と再生の中間点を経て、13歳くらいからは、再生モードに変わります。

脳科学でいうところのゲシュタルト(人格)が形成されるわけです。

ちなみにこのゲシュタルトは、複数持つことが可能です。誰でも会社にいるときと友だちと一緒のときとでは、人格を変えていますよね。

人と口論しているときにでも、電話が鳴って出るときは「もしもし~」なんて、おだやかな別の人格で電話に出るときがあるでしょう。

しかし、この複数のゲシュタルトはすべて、6歳まで形成されたビリーフによって支配されている。6歳までに録音されたテープが、ずっと頭の中で回り続けているのです。

ですから、たとえば、投資について、「やるか、やらないか」を自分で判断していると思っているかもしれませんが、あなたが投資をやるかどうかは、6歳までに確立された脳内のテープが再生されて、決めているだけ。

脳がそういうふうにできているのですから、仕方ないんです。

つまり、あなたの考えはあなたの考えではない。

このテープ(ほとんどの場合は親の声!)が再生されているだけなのです。

だから、「お金持ちになれないのは自分のせいじゃない」のです。

大人になっても脳内のテープは書き換えられる

では、もう、大人になってしまったあなたは、どうしようもないかというと、手はあります。

それが、「遺伝子すら思考で変えられる」という科学的な事実です。

表現を変えれば、「脳内のテープに上書きをすること」は 可能なのです。

上書きはできますが、そもそも「脳内のフィルター」の存在を知らなければ、一生支配され続けて終わり。

自分が、6歳までに確立したフィルターに支配されていると認識した人だけが、脳内奴隷状態から自由を手にすることができるのです。

今まで、このことを誰も教えてくれなかったのは、ほとんどの人たちは自分が無意識的に行動していることを認識していないからです。

また、メディアから流れてくる情報のほとんどは、入手する意味がないもの。

川上から流された真の情報が、何人ものフィルターを経て、最終的に「周知しても大した価値がないこと」が拡散されているだけです。

メディアの情報は、百歩譲って「ウソ」ではないかもしれませんが、「核心とはほど遠いもの」でしかない、とお考えください。

一番、気がついて欲しいこと

私があなたに気がついてもらいたかった最大のこと。

それは、「あなたの頭のなかに、6歳までに完成されたテープが存在していて、あなたの行動を支配している」ということなのです。

なぜなら、このテープの存在に気がつかない人は、一生奴隷のまま。実は、「自分が自由だと思っている人ほど奴隷」なんです。

たとえ、どんなに優れた自己啓発本を100冊読んでも、同じフィルターを通して認識している限り、なんの役にも立ちません。

結局、何を読んでも、その学びが行動に移されることはありません。

テープの存在に気がついて、「あっ、そうだったんだ」となって、はじめて、それを書き換えるための行動に移ることができます。存在に気がつかなければ、テープを書き換えて、自動再生から手動に変更することは不可能。

でも、存在に気がつきさえすれば、手は打てるのです。

私はあなたに、あなたのテープの存在について気がついてもらいたかった。

しかし、それは、強制的に「奴隷システム」から出て欲しいから……というわけではありません。

「居心地がいいから、奴隷システム界にいるよ」というのなら、それでもよいです。

自分の頭の中で、6歳までに完成したテープが回っていて、それが自動的に自分の行動を決めていると知った上で「奴隷システム」に居続けたいというのは、あなたの自由です。

ただ、私はあなたに「選択肢」を与えたいのです。

(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

ミアン・サミ(みあん・さみ)
1980年生まれ。デューク大学在学中より株、FXなどに投資し資産運用を始める。大学卒業後、日興シティグループ証券(現シティグループ証券)入社。その後、イギリス系のヘッジファンドに移籍。2009年、太陽光パネルメーカーを興すが大失敗。翌年、再起のためドイツ証券入社。その傍ら個人投資に力を入れ、目標資産10億円に到達。2016年に退職後は畑違いの飲食フランチャイズ事業に挑戦し、経営者として成功。

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