(本記事は、畠中雅子氏の著書『ラクに楽しくお金を貯めている私の「貯金簿」』ぱる出版、2018年6月22日刊の中から一部を抜粋・編集しています)
 
【『ラクに楽しくお金を貯めている私の「貯金簿」』シリーズ】
(1)年金よりオトク?「財形貯蓄」の意外なメリット
(2)iDeCoを「やらなくて良い人も」居る?ふるさと納税もおさらいしよう
(3)頭金は「1割」で大丈夫 住宅ローンの「返済期間」が大事であるこれだけの理由
(4)介護費は子どもが出すべきではない 親に老後の相談をするコツとは

※以下、書籍より抜粋

親の老後で備えておくこと

親が70歳以上になったら、介護や相続のことについて話し合いましょう。

親に関するお金の問題には介護や住宅、相続などがありますが、いずれにおいても大事なのが、親と子がそれぞれ「どうしたいか」について話し合うことです。

親がいる限り、避けらないのが介護の問題です。

例えば、地方で一人暮らしをしている母親に介護が必要となった場合、誰かが面倒を見なければなりません。

お金に関するところでいえば、親の介護をするために退職して収入が激減したり、親の介護費用を負担したために自分の老後資金が少なくなってしまったりすることが問題となります。

これらの問題が起こる根本的な原因は多くの場合、介護の受け方や介護にかけられるお金について話し合いが行われていないことにあります。

「どのような介護を受けたいのか」について、明確に言える親はほとんどいないでしょう。そもそも介護は、親が認知症になったり動けなくなったりしたときに、徐々に必要性がわかるものです。

ある年齢に達したら、「在宅のまま受けるのか」「施設に入るのか」「住み替えるとしたらどのような施設を選ぶのか」「住み替えたいところは、年金でまかなえるのか」……などを確認しておかないと、ずるずるとお金の負担がかかり、その影響が子どもにまで及ぶことがあるのです。

実際に介護について話し合っている家では、介護費用は親が負担しています。

基本的に、親の介護費は子どもが出すべきではありません。

まずはお互いの意思や、そのために何をしなければならないのか、どれくらいのお金がかかるのか、などを確認することが必要です。

また、介護離職はできる限り避けるべきです。

理由のひとつは収入が激減すること。子ども側の再就職の難しさも挙げられます。

もうひとつは第三者に介護を任せたほうが、親子の良好な関係が維持できるからです。

ひとつめの理由はわかりやすいと思うので、ふたつめについて補足します。

まず、介護は肉体的にも精神的も非常に大きな負担がかかります。

退職したときには「親に迷惑をかけたから」「いろいろと面倒を見てもらったから」という強い気持ちがあった人でも、大変さのあまりに、次第に「早くこの介護生活が終わってほしい」「早くいなくなってくれれば……」と思うようになることが多いのです。

本当に親を大切に思うなら、介護はプロに任せましょう。そのほうが、良好な関係のまま最期を迎えることができます。

親の立場としても、子どもに負担をかけることにはつらいものがあります。その点、プロには頼みやすい。

例えば、棚の上にある物を自分の代わりに取ってもらうとします。子どもには気を遣って言いづらくても、ヘルパーには遠慮なく頼めるものです。

介護施設で過ごすのか、その費用は親自身のお金でまかなえるのか。親が元気なうちに確認しておく必要があります。

遅くとも親が70歳を迎えたら、介護についての話題を避けず、勇気を出して話題にしましょう。

そうはいっても、子どもの側から貯金額は聞きづらいものです。

いきなり聞くと「お金を欲しがっているのでは」と誤解されかねません。

そんなときは、まず「ねんきん定期便」か年金の振込書を見せてもらいましょう。そのうえで、貯蓄の話題へ移っていきます。

「介護が必要になったら、このくらいのお金が必要だね」「介護施設の入居一時金はこれくらい。払えるかな?」と、少しずつ貯金額を確かめる方向に話を持っていくのです。

介護と関連付けて、自然に親の貯金や年金の話をするのがポイントになります。

本人の希望にかかわらず、お金に余裕がない親の場合、高齢者施設は必ず見学に行くことを私は提案しています。

ひとりではなかなか行かないと思うので、親子で行きましょう。親と一緒なら、見学を断る施設はないはずです。

在宅がいいという人も、実物を見てみたら、意外と入居に傾くことがあるかもしれません。

親が国民健康保険に入っている場合、子どもがサラリーマンなら健康保険の扶養に入れることで節約できる可能性があります(75歳未満の場合)。

こういったもろもろのことを含め、整理する必要があります。

相続についても話し合っておくべきでしょう。

「遺言書を作ったから大丈夫」という親は多いのですが、どこか他人事のように感じます。それに、いくら法的に有効な書面にしたからといって、兄弟間で争いにならないとは限りません。

どうせもめるなら、生きているうちにもめてください。

一方的に親の意思で遺産分割を決めても、子どもがメッセージ性を受け取れなければ、納得のいく相続はできない可能性もあります。

あるべき姿としては、まず親が考えていることを提示し、子どもが了解する。了承してもらえなければ次の案を作ってみる。

死んでしまってから代替案は作れません。お互いに自分の言葉で伝えることが、皆が納得するうえで大事なのだと思います。

例えば、家を相続したい子がいるのであれば相続させ、家を相続できない子へは、生命保険に入って、保険金を受け取れるようにしてあげる。

あるいは、不動産を持っているが子の誰も相続したくないというのであれば、売却して均等に配分する。

話し合うことによって多少はもめるかもしれませんが、家族なのでしかたありません。

それより、死後にもめると子どもの妻や夫まで巻き込むことになるのが不幸です。

相続について話し合うというと、子どもたちが身構えてしまったり、なかなか集まってくれなかったりするケースもありますので、親のほうから誘うのであれば、まずは食事会という形をとりましょう。

直系尊属を集め、皆で同じテーブルにつく。

いっぽう、子供側が親と相続について話したいのであれば、食事代は子どもがワリカンで親を招待するのがよいでしょう。

ある程度、方向性が固まったら、今度はそれぞれ(子ども達側)の配偶者を呼んで報告します。

親にとって、相続は子どもたちの問題ではなく、自分の問題です。ただ遺言書を残すだけより、事前に話し合った方が親のメッセージは子どもに伝わり、遺産分割についてのトラブルの回避につながります。

子どもとしてできることは、まず親を食事に招待し、将来について話し合う場をもうけることです。

介護や相続など、親の意向や資産の状況について確認しておくべきことはたくさんあります。

まずは親と子、兄弟姉妹とのコミュニケーションの機会を作ることから始めてください。

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畠中雅子(はたなか・まさこ)
ファイナンシャルプランナー(CFP)、FP技能士1級、マネーエッセイスト。新聞、雑誌、インターネットなどに多数の連載を持つほか、セミナー講師、講演、個人相談、金融機関へのアドバイザー業務、金融関連の調査業務、公的機関のアドバイザー業務なども行う大人気ファイナンシャルプランナー。 生活実感あふれるマネーアドバイスに定評がある。『貯金1000万円以下でも老後は暮らせる!』など著書多数。

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