2022年にリニューアルした星野リゾートの温泉旅館「界 玉造」。2階建ての建物は全24室の客室すべてが温泉露天風呂付きで、美肌の湯として有名な温泉を堪能できます。また、日本海の海の幸を楽しめる会席料理や、島根発祥といわれる日本酒にちなんで地酒をそろえる日本酒BARなど、お風呂と美容、お酒と美食、島根の文化を満喫できるお宿です。

神々の伝説と日本の伝統を体験

界 玉造のコンセプトは「いにしえの湯と出雲文化を遊ぶ宿」。かつては【界 出雲】の名称で営業していましたが、2022年11月に【界 玉造】に変更。客室などをリニューアルしたほか、新たなアクティビティもそろえます。

▲JR玉造温泉駅より車で約7分

宿は玉造温泉のメインストリート、玉湯川に沿った温泉街にあります。

▲制服の襟のデザインは勾玉

「界」ブランドのスタッフが着る制服は、襟と袖にその地方特有のデザインが施されています。界 玉造は勾玉(まがたま)です。正統な天皇であることを示す “三種の神器” のひとつ八尺瓊勾玉(やまたにのまがたま)をはじめ、奈良時代まで勾玉の一大生産地だったことから、玉造の名の由来になったと伝わります。

▲ロビーラウンジ

入口を入ると、ロビーの大きな窓からは手入れの行き届いた日本庭園を望めます。

▲錦鯉も泳ぐ庭園には太鼓橋がかかります

歴史のある日本旅館でしばしば目にする渡り廊下。大きな石が礎石として使われていて、風情が感じられると同時に、今ではとても珍しい造りです。

▲庭園にかかる太鼓橋は人気の撮影スポットです

キレイなアーチを描く太鼓橋は、ロビーと客室棟をつなぐ通路です。天井を支える無数の竿縁(さおぶち)は建築美を感じられる作りです。

松江の文化に触れる「茶の湯体験」

お庭を通って離れのお茶室へ。江戸時代中ごろに松江藩主だった松平治郷(不昧)がお茶の名手だったことから、松江は茶の湯文化が栄えました。当日15時30分から18時30分の間に、先着で「茶の湯体験」を予約できます。

▲離れのお茶室

この日は「三斎流」の先生にお抹茶をたてていただきました。細川ガラシャの夫で戦国武将の細川忠興を祖とするお茶の流派で、江戸時代の中ごろに松平治郷が三斎流の師を江戸から招いたことから、今も出雲に家元があります。歴史を交えたお茶のお話が面白く、ゆったりとした時間を過ごしました。

▲この日のお菓子は勾玉の形をした「いにしえ」

ふっくらと柔らかな曲線が美しい上生菓子。このアクティビティは無料なので、ぜひ参加してみてください。