出雲ならではの朝食

界 出雲では宿の「出雲大社ガイド付きツアー」に申し込んだ方に、神様に献上する「神饌(しんせん)」から着想を得た朝食を提供します。米・塩・水のほか、酒、餅、野菜、海草、魚、鶏、果物などを、三方のお膳にのせて運ばれます。よく見ると、お膳のつなぎ目が宿泊客に向けて置かれますが、これは神様が向こう側にいらっしゃるという考えのもと、神様に継ぎ目を見せないように置かれます。

▲出雲大社に参拝する前に神様と同じ食事を摂ることで、ご縁増し増しの「神饌朝食」

神饌朝食を食べ終えると運ばれるのが、界 出雲の「ご当地朝食」。隠岐の島名産の海藻「あらめ」をはじめ、アナゴなど海の幸が入った「あらめ磯鍋」の和食膳です。この日の魚は赤魚の西京焼きで、ほんのり甘いお味噌の味わいに、出汁巻き玉子が添えられます。

▲ご当地朝食「あらめ磯鍋」の和食膳

海藻の「あらめ」は、わかめよりも肉厚で食べ応え十分。煮穴子やサザエなどが入ったすき焼き風味で、溶き卵を流し入れて出来上がり。

▲「あらめ磯鍋」

船形の器にのった練り物は、左から「赤天」、トビウオのすり身で作る松江名物「あご野焼き」、「厚焼き」。特に「赤天」は島根県浜田市のソウルフードで、魚のすり身に赤唐辛子を練り込んで、ピリ辛に仕上げます。

▲ご当地練りもの三種

お豆腐は神饌で用意されたお塩で食べるのもおすすめ。この日の塩は島根沖60キロの隠岐諸島にある中ノ島の海士町で、天日干しで手作りされたミネラル豊富な「海士乃塩」でした。

▲神饌の塩でいただいたお豆腐

▲しじみのお味噌汁は島根ならでは

旬の蟹料理を満喫する星野リゾートの温泉旅館【界 出雲】の蟹会席。歴史ある出雲の地ならではの美味しいお酒や古くから伝わる食材、そして神様に捧げられる朝食など、興味の尽きない料理が並びます。出雲の歴史に思いを馳せながら食べてみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子 予約・問:界 出雲 https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiizumo/>

▶︎大間のまぐろを多彩な味で堪能。星野リゾート【界 津軽】で味わう驚きの会席料理
▶︎ただ美味しいだけじゃない!星野リゾートの温泉旅館【界 箱根】のお食事は箱根の体験満載です
▶︎長崎の歴史と文化が融合。美味しさいっぱい【界 雲仙】がアレンジする地域ならではの味