整理整頓や片づけは、少しでも生活を快適にするために避けては通れない課題の1つですが、いざ取り組んでみたところで「なかなか片づかない…」という方は少なくないようです。そこで、整理収納アドバイザーとライフオーガナイザーの資格取得の際に学んだ内容から、仕事や家事、気持ちを片づけるときの基準にしていることを紹介します。

これが「最後の〇〇」かもしれない

最近、ご飯を炊く土鍋を買いました。2合炊きのものを15年以上使っていましたが、

・お弁当用のご飯も炊きだめておきたいので3合炊きたい

・重い土鍋を扱うのがちょっとつらくなってきた…

そのため、思い切って3合炊き、そしてかなり軽い土鍋に買い換えました。買い替えたいと思い始めていろいろ探して、これ! というものを見つけてから約2年、ブックマークし続けていた土鍋です。目止めをして、この土鍋でご飯を炊くのがとても楽しみ。

「おいしいご飯を炊く」

は、それほど料理が得意ではないわたしが、献立やお弁当の満足度を上げるためにもっとも大切にしていること。これでかなりアップしそうです(これからも、道具やおいしい出汁など、頼れるものにはどんどん頼っていきたいと思います)。

いそいそと新しい土鍋の目止めをしながら、ふと、

「そういえば、これまで使っていた土鍋は15年以上使ったんだった。ということは…寿命にもよるけど、もしかしたら今回買ったこの土鍋を死ぬまで使う可能性もあるってことか!」

と思い、ぎょっと(ゾッと?)しました。この土鍋が、わたしの人生最後の土鍋かもしれない…!

そう考えてみると、これから買い替える予定の冷蔵庫(現時点で17年使用)も、そうなる可能性があります。長く愛せる、本当に気に入った冷蔵庫を買おう、と心に誓いました。

一気に、これから買うモノへの責任が重くなったような気がします。もう、軽い気持ちでは買えない…。そして、

「ああ、わたしに残された時間って、あと2回土鍋を買い替えられるほどには長くはない(たぶん)んだな」

と感じました。妥協して買ったモノと暮らす時間は「わたしにはもうない」というくらいの気持ちで、これからはもっと真剣にモノたちと向き合っていきたいと思います。<text:なまけるための片付け/花太郎(整理収納アドバイザー) https://note.com/namake_kataduke>

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