『劇場版 ルパンの娘』は最終興収4億4000万円と大コケ

 まさに日本ドラマ界、日本映画界でも屈指のヒットメーカーといえる武内氏だが、第6位の『今夜、ロマンス劇場で』(18年2月公開、綾瀬はるか主演)は最終興収が一気に落ちる結果に。同作は、映画監督志望の牧野健司(坂口健太郎)が通う映画館「ロマンス劇場」で憧れのモノクロ映画のヒロイン・美雪(綾瀬)と出会い、彼女に色とりどりの現実の世界を案内していくうちに互いに惹かれ合う……というラブストーリー。最終興収10.2億円と物足りない数字に終わったものの、一応“10億円超え”は達成した。

 最下位の『劇場版 ルパンの娘』(21年10月公開、深田恭子主演)は、最終興収4億4000万円と、唯一の大コケ。小説家・横関大氏の同題作品シリーズ(講談社)が原作で、19年7月期と20年10月期にも深田主演の連続ドラマを放送し、満を持して映画化。武内氏は連ドラ版の演出にも携わっていたが、第1作目は全話平均7.1%、第2作目の全話平均も5.7%と“爆死”。それだけに、公開前から「ヒットは厳しいだろう」と業界内外で不安視されていた。

 とはいえ、監督作のほとんどが好成績を残している武内氏。『テルマエ・ロマエ』と『のだめカンタービレ』はいずれも第2作目が第1作目を超えられなかったが、『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』は前作を超えられるだろうか。